内容説明
オカルト探偵アーク登場!73人もの人間が崖から飛びおりた、謎の大量自殺事件を取材に出かけたわたしは、現場の村で不思議な男性と知り合う。その男は、悪魔の存在証明や真の超自然現象を追い求め、世界を旅しているのだという。年齢2000歳とも言われる彼の名は、サイモン・アーク――。シリーズ第1作にしてホックのデビュー作でもある短編「死者の村」を巻頭に、自薦作品の中からさらに精選した10編を収録した、オカルト探偵アーク待望の第1短編集。黒魔術、狼男、悪魔崇拝、妖精……世界じゅうで起きる怪異な事件に、快刀乱麻の推理力で挑むアークの活躍をご照覧あれ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
104
自称2000歳の悪魔の研究者サイモン・アークが主人公のミステリ短編集。ミステリとホラーの要素が巧みにブレンドされており、ミステリもホラーも好きな私には、非常に面白かった。73人の人間が崖から飛び降りて、集団自殺してしまう異様な雰囲気を持った冒頭の「死者の村」が私のベスト。冒険小説的な味わいのある「地獄の代理人」も面白い。すべて傑作とは言わないが、質の高い短編ミステリを書き続けたホックの職人芸に脱帽。2015/02/28
セウテス
88
サイモン・アークの事件簿第1弾〔再読〕。オカルト探偵アークの12編の短編集、アーク初登場「死者の村」は、作者デビュー作品。魔術や悪魔、狼男などオカルト的な謎が特徴のシリーズであるが、実際には現実の犯人がいる。「死者の村」街と離れた山の中にポツンとあるギダズ村で、村人73人全員が崖から飛び降り死亡する。取材に向かった語り手の私は、そこで悪魔を探し2000年前より生きているというサイモン・アークと出逢う。謎の提起がたいへん魅力的、伏線や手掛かりはしっかりしており、唸ってしまうトリックも在って推理向きに思う。2018/10/31
aquamarine
58
短編ミステリの名手と言われるエドワード・D・ホック。イベントにお誘いいただき初めて手に取りました。自称二千歳のサイモン・アークが73人もの人間が崖から飛び降りた謎の大量自殺に挑むという一編目は、二十数ページながらきっちり本格で楽しく、これは素敵な作家さんに出会ったと嬉しくなりました。悪魔退治をするというサイモン・アークの設定上オカルトがかった事件も多いようですがこの本ではきっちり手がかりが与えられて解決していくものが多く楽しめました。シリーズの続きはもちろんホックの他のシリーズも是非読んでみたいです。2015/02/18
nuit@積読消化中
57
悪魔退治のために世界中を旅しているオカルト探偵サイモン・アーク!しかもニ千歳との噂もあり、元はコプト教の僧侶だった…というだけでも興味をそそられるキャラ。オカルトバリバリの怪奇小説と思いきや、きっちりミステリとなっており、サイモンの快刀乱麻の推理力で事件は解決されていきます。デビュー作の「死者の村」は映像にしたらトラウマ級の超絶インパクトなシーン間違いなし。寝しなに1話ずつ読むのにちょうどよい長さの短編集第一弾でした。2022/02/04
瀧ながれ
34
村人が全員崖から飛びおりたとか、狼を銃で撃ったら人間に変わったとか、奇妙な事件が起きるとどこからともなく現れる男サイモン・アークを探偵役にした短編集。語り手は、一つめの話でサイモンと知り合った「わたし(男性)」で、はじめのうちは事件が起きると新聞広告を使ってサイモンを探していたのに、だんだんサイモンのほうから声をかけてきたりして、相棒感がでてくるのが楽しい。事件については、導入は不可解でも「ミステリー」として決着するものばかりで、結局、二千年生きてるというサイモンが、いちばんのオカルトなのです。2016/01/10
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