角川文庫<br> 若草物語

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角川文庫
若草物語

  • ISBN:9784042141174

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内容説明

時は十九世紀半ば、アメリカの片田舎に、戦地に赴いた父の不在を預かる優しい母と、四姉妹の一家があった。美しく聡明な長女メグ、奔放で空想好きな次女ジョー、内気で優しい三女ベス、愛らしく夢見がちな四女エイミー。貧しいけれど仲睦まじく幸せに暮らすこの四姉妹が、様々な困難にあいながらも、個性を輝かせ、大人の女性に成長してゆくさまを、美しい絵巻のように描き出した、オルコット女史の自伝的傑作小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

142
南北戦争時代、優しく堅実な母親に見守られて裕福でなくとも仲睦まじく暮らす四姉妹たちの成長が描かれる。退校、喧嘩、事故、いじめ、病気、恋愛など一家は純粋であるが故に様々な試練に直面する。一難去ってまた一難、合間に覗かせる姉妹の愚痴や無邪気さが可愛らしい。中でも男勝りな次女ジョーとわがままな四女エミリーには頻繁にスポットがあたり、失敗する彼女らを諭す母親には当時のニューイングランドのピューリタン的精神風土がよく現れている。対比的な隣家の少年を含め、子供たちが持つ夢や悩みには時代や場所を越えた普遍性を感じた。2021/04/25

aika

46
かつては末っ子エイミーの目線で夢中になった「若草物語」を約15年ぶりに再読。家、そして家族という当たり前の様にそこにいてくれるはずのものが、どれだけ少女たち、そして大人たちの心を見えない所で支えてくれているのか、物語を読み進める内にその重みがひしと迫ってきます。南北戦争に出征した父を待ちわびながら、貧しさの中でも演劇や新聞作りに一生懸命になったり、気の向くままに喧嘩して務めをさぼったり、笑って泣いて怒って家族の危機を乗り越える等身大の四姉妹を見ていると、彼女たちの明るさは未来への安心感を与えてくれました。2020/06/07

ユメ

44
『若草物語』は児童向けの文庫で繰り返し読んでいた少女小説のひとつ。今回初めて一般向けの翻訳で読み、これほど宗教色が濃かったのかと驚くと同時に、少女たちがリトル・ウィメンへと成長していくための教訓には、クリスチャンではない私にも響くものがあった。そして、これは昔と変わらず、四姉妹が自分たちで愉快な遊びを編み出す姿を楽しんだ。性格はバラバラながらも仲睦まじい四姉妹への憧れが高じるあまり、四人のうち誰が好きかではなく誰になってその輪に加わりたいか、なんて考えたりしていたものだ。私はずっと、ジョーとベスが贔屓。2018/05/19

mizuki

43
大人になってから初めて読みましたが、とても楽しく読むことができました。長く読み継がれる理由が分かった気がします。わたしには姉妹がいないので、羨ましいエピソードばかり。特に空中楼閣のお話が好きです♡ 夢見る少女たちには、いつまでも少女でいて欲しいと思ってしまいます❀.(*´◡`*)❀.2020/03/03

はるき

31
 本好きの女の子は若草物語派か赤毛のアン派のどちらかに分かれるらしい。私は昔から両方大好きですけど。今読むとかなり教訓臭いのが気になりますが、古き良き欧米文化って感じがやっぱり良い。2019/07/07

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