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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
第2巻の下巻では、デモクラシーがアメリカの習俗的な事柄に与える影響をかなり細分化してとらえています。最後には全体的なまとめとして政治社会に及ぼす影響について述べられています。どちらかというと最後は理論的な感じで抽象的になっています。訳者による解説がまとまってわかりやすさがありました。岩波文庫の4冊を読みとおしましたが昔の訳よりもわかりやすく、今度は英文と比較して読んでみたいと思います。2016/04/09
ころこ
38
多くの読者がデモクラシーの範型を見出したいのだろうが、アメリカならではの民主主義が成り立つ条件ばかりだ。アメリカのような自治は、他方で銃規制や陪審制、懲罰的損害賠償のような批判の対象となるような制度と共存している。悪い制度を直そうとは考えず、それらが表裏一体でしか存立しないことが分かっているのではないかとすら思えてくる。日本における地方衰退、少子化を90年代に流行った地方分権の問題のとらえ直しとして考えると、本書を読み替えることもできる。道州制の発案者には、アメリカの州が念頭にあったのではないだろうか。2024/05/26
逆丸カツハ
36
正直あまりきちんと読めていない。平等はそれの実現によって人間を救うものであるけれど、それ自体がもたらす問題もある。平等な人間という理念がなにかを平坦にして隠してしまうことがある。ぼんやりとそう思った。2024/10/12
ロビン
18
最終巻。民主主義がアメリカ人の習俗に及ぼす影響と、民主的な観念と感情が政治社会に及ぼす影響について語られる。「哲学や宗教に置けると同様、政治においても民主的諸国民の知性は単純で一般的な諸観念を喜んで受け入れる。それは複雑な体系を嫌い、市民がすべて単一の類型に近づき、唯一の権力に率いられる大国を喜んで思い描く」―民主的な社会状態が専制に繋がる危険性が指摘されている。トクヴィルのおかげで民主主義を俯瞰し、多角的に、また警戒心をもって見る力がついたと思う。当たり前過ぎて客観視できていなかった多くの事に気づけた。2025/04/30
しんすけ
16
現代社会との比較を強く促される読書となってしまった。 トクヴィルにとってもデモクラシーはある理想であり、現実社会がそれを完全に実現しているとは考えていなかったであろう。だが将来は完全との差が零に収斂していくとの希望を抱いていたのではないだろうか。少なくとも本書を執筆していた時点では。 日本においてもトクヴィル後には自由民権運動や米国占領下の民主運動の歴史が残っているが、それらは国家権力によって壊滅されたことも記憶しておかなければならない。2020/02/21
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