内容説明
昭和44年、東大全共闘の砦であった安田講堂が陥落、悠太が勤めるI医科大学精神科にも遂に学生が乱入する。一方、隠されていた出生をめぐる一族の秘密が明らかになり、次の世代の波瀾の幕が開く……躍動する昭和史を背景に、東京山の手の外科病院一族の運命を描いた自伝的大河小説『永遠の都』に続くシリーズ、第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
74
昭和40年代を大学で過ごした人間にとって、昭和44年の『東大安田講堂陥落』は今でも青春の衝撃なのだと思う。戦争に行かなかった若者にとって、その情熱のすべてをぶつけた学生闘争の結果の象徴として、安田講堂陥落はある。本作品では、学生に占拠される側から、その横暴さを描いている。ずいぶん学術的に貴重なものが焼失したのだろうと思う。あの時代は いったい何だったのか。並行して、一族の血の秘密が暴露されるのだが、こちら側の筆致は弱い。2010/07/04
四男の母
0
また時代が進んで火之子が大きくなって自分の生い立ちとの葛藤で荒れていた。ただ、今回はそれより大学紛争で大学の助教授という立場の悠太目線で描かれていた第二章は読み応えあった。あの時代の若者の主張はなんだったのだろう?10年分の研究資料を燃やされたり、頭を打たれたり、家までめちゃくちゃにされたりして、翻弄されている悠太がとてもせつなかった。2020/08/30
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