内容説明
看護する側とされる側の終末医療ドキュメント小説
大学病院外科病棟に配属された新人看護婦高樹亜沙子は、医師に不信感を抱き一切の治療を拒否した中年男性の死、10歳の少年の静かな死、外科教授との対立などに直面し、看護婦としての自信をなくすが、先輩ナースや自分を必要とする患者の家族に励まされ看護婦として仕事を続けようと決意する。がん告知、終末医療のあり方をメインテーマに、若い女性の自立していく様子を大学病院を舞台にドキュメントタッチで描く医療小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
45
がん告知について考えさせられました。 肺がんの有名教授は告知すべきの信念で主任看護師の意見も無視する。 いざ自分が患者になってみると、様々に心は乱れ、我儘患者ともなる。 つくづく自分がその身になってみないと、なまじ権威や知識がある人ほど弱いものだと感じました。 主人公の新米ナース亜沙子よりは、主任看護師の清原さんが主となって物語は進みます。 清原ナースのようなナースには残念ながら巡り会えてませんが、次に入院したら、我儘患者にはならないように心しましょう。2015/11/03
ゆりす
4
人生には、さまざまな別れがあるんだなぁ、だから愛し合う時は死ぬほど愛し合うべきなんだ。2012/07/05
そら
2
ガン宣告された患者、家族の絶望をどう救いあげるのか。ガンだけでなくターミナルの人との関わりを考えさせられる。2014/04/12
ラム。
2
身内が入院した時に、看護師さんにとても良くしていただいた。でも、ある看護師は、付き添いの家族がいるのなら、やってくれればいいのに…という態度が見え見えでいやな思いもした。しかし、看護師からみた、患者の家族のことに触れた部分もあり、考えさせられた。2010/11/15
hiroママ
1
○看護士の成長する姿を描いた作品2010/10/03