内容説明
出世になりふり構わなかった学者、イヌを食えといった町奉行、文化のパトロンになった汚職官僚、江戸城内のイジメ、ぶらぶら遊び暮らす幕末のパラサイト、災害速報で売り出した男……など四十五人。太平の世にもリスクはある。当人たちが大まじめに生きる姿は、傍目にはコミカルで、かつ物悲しい。歴史の素顔はゴシップに宿る。江戸時代二百五十年を《陰の声》で綴った無類に面白い人物誌。
目次
第1章 黎明(大学教授の元祖―林羅山;島原に死す―板倉重昌;将軍機関説―酒井忠清 ほか)
第2章 爛漫(世直し大明神―佐野政言;老中直属情報網―松平定信;スカトロ宴会―水上美濃守 ほか)
第3章 風雲(いつも万葉気分―平賀元義;江戸のリベラリスト―松崎慊堂;入墨判官―遠山金四郎 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アーちゃん
5
図書館本。週刊新潮での連載コラムをまとめたもので、全2巻のうちの1冊です。残りは「幕末の巻」。一時幕末にハマったことがあったため、こちらを借りて読みました。自分が元禄~文化・文政あたりまでを全くわかっていなかったんだなぁと実感。まあ大岡越前(元禄~享保)と遠山の金さん(天保)が曜日は違えど一週間でテレビ放送されていたワケですから(笑)150年違うじゃん(^_^;)また勝小吉さんはファンなので嬉しかったです。2016/06/17
(ま)
3
ゴシップ史観の45人2018/07/07
しんこい
3
いじめ、偽物、わいろにどっきりと天が下新しいものなし、という感じですが、特に地震発生時の奉行所のきびきびした対応、あらかじめ救い小屋の資材まで用意されているところが衝撃でもありました。2012/11/08
げんさん
3
週刊新潮連載の曲者列伝をまとめたもの。読みやすかったが新しいねたはそれほどなし
兵衛介
3
江戸時代をおもしろおかしく書かせたら、この人の右に出る人はいない。2009/12/09