内容説明
暗黒の島の覇権を握ろうとした新生マーモ帝国も、ついに滅んだ。だが、それはつかの間の勝利にすぎなかったのである。スパークたちの前に、帝国の陰で暗躍してきた、破壊の女神の教団が、その真の姿を現したからだ。教団の狙いは亡者の女王の魂をもつニース。かつての支配者を覚醒させ、マーモのみならず、世界を滅ぼそうというのだ。ロードスの未来を守るため、スパークは最大の的に挑む! 大河ファンタジー。いよいよクライマックス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
47
いよいよ最終章の上巻は多くの仲間とマーモ帝国の激戦に。 相手はやはり破壊の女神カーディス。 下巻に向けて容赦なしと言わんばかりに、次々仲間が消えていく。 スパークも太刀打ちできない状態であり、どうやら下巻は諸国の力を借りるのだろう。 それにしてもこの終わり方の絶望感はすごいものがある。2021/11/07
まりも
27
邪神戦争後のロードス島を舞台にした物語の6冊目。マーモ公国とカーディス教団による大激突が起きる話。おぉ、ここに来て世界観の壮大さが活きてきた感じがしますね。ラストに向けて一気に駆け抜けている感じがしたので、これまでの中で一番ハラハラドキドキさせられました。この段階で主要人物をこれだけ容赦なく殺すのはどうかと思ったけど、その点を除けば今回は概ね満足。種族関係なく共闘関係を築くとかマーモ公国らしさが出ててすごく良いじゃないの。スパークの逆転劇を見たいし、次巻も楽しみにしています。2016/05/04
しーふぉ
16
光を失わずに暗黒も認めるスパーク。灰色の魔女にも通じる考え方だなー2017/11/20
じお
7
★★★☆☆ 再読。新生マーモ帝国との戦いは決着したかに思われたが、その裏で暗躍していたカーディスを信奉する教団が牙を剥く、この手のファンタジーの宗教は大抵邪教の王道ファンタジー新シリーズ第5巻。まずまず、ストーリーはクライマックスで盛り上がる、と言いたい所ですが、前々から出ていたとはいえどことなくポッと出感がする敵手、展開も大ピンチだけど淡々としており、人の死が軽い、前シリーズのオルソンとかは結構死に様しっかりしていたのに今作は力入れるところがチグハグな印象2024/01/24
Tetchy
7
『ロードス島戦記』、『ロードス島伝説』、そして本シリーズと続いてきたロードス島サーガも本作を以って終焉だそうだ(と書いているが、果たして本当に終わりなのかどうか)。本作を読んでいると、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の一連のシーンが浮かび上がってくるのが止められない。あの映画こそ、このロードス島の世界を具現化したものであり、トールキンの『指輪物語』が確かに今、世に蔓延る数々のファンタジーの原形であった事をまざまざと思い知らされた気がした。イラストは美樹本氏だが、脳内イメージはやっぱり出渕氏だなぁ。2009/12/14