内容説明
愛に溢れているはずの夏芽の腕に、誰かに殴られたような痣があった。彼女の恋人・俊介は、別の女・奈緒子の家に足繁く通っている。奇妙な三角関係の真ん中で、為す術もなく一人立ち尽くす音海。そして兄の死の真実が明かされるとき、傷つけ合いながらも、愛することから逃げられない人々の哀しさを知る。シリーズ完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
読み人知らず
3
愛の形がいびつです。誰もが誰もを愛していたけど、それは不幸な結果になって、でもわかりあえたらみんな幸せでした。みたいなかんじか。。。よくわからんです2014/05/21
まみか
3
三巻中、一番好きな巻。俊介さんの言う通り『濡れてに泡』で居れるようにしたいな、私も。★★★いつか幸福がやって来ても、その幸福を受け入れる側が受け入れ体勢じゃなかったなら、幸福はきちんと泡立ってくれない。ただ痛いだけなんだよ。だから俺たちは…(中略)両手を掲げ手のひらを潤わせ、いつでも幸福を抱きしめる準備をしていなければ。2012/10/17
つぐたん
2
「愛するということはこうどうすること」 「愛とは全肯定すること」 読んでいて何度も泣きそうになったのは、私の言いたいことを代わりに言葉にしてくれている気がしたからだろうな。2014/02/05
ロイヤルミルクティ
2
「大切なものは大切にすればいいんだ」。2003/04/20
頭痛い子
1
ちょっと哀しい結末でした。シリーズ3冊目、再読だと思うのですが、このラストが記憶にない。初読み時10代だったわたしは、おもしろいと思えなかった。その感想だけが残ってました。主人公・音海は不倫している。死んだ兄の葬式にも来なかった元恋人に会いに行ったりするんだけど、その兄が生前「愛するって、僕にとっては全肯定なんです」ってすごい。ちょっとだけ作中はダラダラした印象もあったけど、やっぱりひとひねり、ふたひねりあるのが狗飼さんなので、そこは裏切らなかった。《絶望》がテーマだね。2020/10/10




