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内容説明
「夜盗の頭目」や「盗賊の首領」であったと語られることの多い蜂須賀小六。実は、これらの話は巷談によって流布した創作であり、実際の小六は、「秀吉動くところに、正勝(小六)あり」と謳われたほどの知略に優れた武将であった。小六は決して勇猛な武人であったわけではなく、その寛容な人柄で多くの人々を惹きつけ、緻密な情報収集能力と鋭い状況判断力で豊臣秀吉の天下取りを支えた。なかでも有名な秀吉の墨俣一夜城建設も、小六が命知らずの川並衆を従えて、的確に事を運んだことが成功の大きな要因であった。川並衆が小六の人柄に惚れ込んだからこそ為し得たのである。信長への隷属を嫌いながらも互いに認め合った秀吉に従属し、齢四十を超えてから出世の糸口をつかんだ遅咲きの武将、蜂須賀小六。信長・秀吉をはじめ、今川義元、斎藤道三、明智光秀、徳川家康など五英雄英傑がひしめく時代を、独自の才で堂々と生き抜いた男の真実の生涯を描く力作小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
42
どの本を読んでも一様に秀吉は自己中心的ないやらしい奴に成り下がっているよな。2014/09/09
さきとし
2
小豪族としての蜂須賀小六正勝として描かれていて良い。後半が淡々と流れていくのは、主人公のやる気・気力の反映か。2023/08/25
ゆうへい
2
秀吉にとって、腹心の友である蜂須賀小六を中心に描かれています。秀吉と出会ってから出世するまでかなり苦労な日々を送り続けていたのが理解できます。蜂須賀小六を分かりやすく表現されています。文章もすらすらと読みやすく、初心者向けには合っていると思います。
BIN
2
豊臣秀吉を世に出すことに貢献した蜂須賀小六を描いた作品。秀吉に正式に使えるまでで約半分といったところ。織田信長のこと嫌いだから信長には使えねえというイメージがありましたが、気に喰わないところはありつつも初期からこの作品では信長の助っ人をやっていたりする。墨俣城以降は大きな功績は少ないが地味に秀吉を陰日向に支えてたんだなと実感はした。まあ、秀吉部下の小説でよくある秀吉の策を主人公発案になっているのはこの作品でもある。2015/04/07