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内容説明
主人公・辰木桂(たつきかつら)が暮らす神戸の街を、彼女の家族や大学の友人との人間関係を通して描いた“神戸体験紹介記”漫画。第17話【弟との出来事。】ほか第9話から第18話までを収録。――読めばきっと神戸に住みたくなるはず!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
42
映画から入ったため、映画との違いが気になる。2巻まで読んで、主人公桂の和歌子、洋子との友達関係、大学での生活、そして映画では出てこなかった弟晴君を含む辰木家など、桂の神戸での生活全般が、桂の一人称で描かれていることがよくわかった。そして映画では桂の日和への想いが中心に描かれていたが、2巻ではその日和は少ししか登場しない。もちろん今回も神戸のいろいろな場所が登場したが、懐かしいポートピアランドがまだあり、空港のないポーアイも登場する。映画『卒業』でのキャサリン・ロスをけなすマスターの小西とは意見が合わないW2015/12/28
JACK
25
☆ 阪神淡路大震災から数年後の神戸を舞台にした群像劇。女子大生の辰木桂が沢山の友達や大切な人たちと過ごす日常を描くエッセイ風コミック。桂は震災後に神戸に移り住んだため、被災はしていないが、物語の中では所々に震災の爪跡が描かれていて、東日本大震災から数年を経た現在と重なって見える。他愛のない女友達たちとのおしゃべりや買い物、ちょっとした観光は当時の文化や神戸の様子を知る手がかりになる。普段は生意気な弟が喘息の発作を起こして弱っている姿を描くエピソードはどこか切なくて懐かしい感じがした。2018/02/25
にゃんころ
11
再読。2巻は学校生活と友人関係が主で、なんだか懐かし羨ましい感じが(笑) ほんわかしてるばかりでは無く、普段の笑顔の裏側とか過去とか、人に歴史ありという回もあって、そういう部分に惹かれる作品だと思ってます。2012/10/08
よきし
5
2巻に入ると、完全に神戸在住的世界が確立している。徐々に桂の周りの世界が深みを増していく2巻。静かな日常。どこか懐かしい日々の会話。その中で桂が感じる喜び、悲しみ、寂しさ。「私はやさしくなんてない」そう思いながら、生きていく一人の等身大の人を、よくここまで描いたものだと思う。穏やかな神戸の日々は、折にふれて読み返したくなる、珠玉の時間の連なりだ。2010/12/28
かたち
4
日常の風景が積み重なる、日記、日誌、アルバムではなく在住ということ? 桂が昔聞いた音楽と似た音調を聞くと耳をひかれる描写は好き。漫画の表現以下の引っかかり。小説を小説として読めるなんて素敵だなぁとか。登場する人々の色々な許容と前提に対して大したもんだと思う。僕は余り神戸には住もうとは思わないけれど、広い道が本当に広いのか、偶然訪れる機会があれば注視するだろう。神戸空港予定地付近を歩く場面は寂寥感に溢れていて、日常の中に寂寥感の立ち位置について見直す機会にもなるかもね(私自身への)。2017/11/29