内容説明
1971年4月。愛知県の大学を卒業した平岡義彦は、青山の裏通りにある小さな企画調査会社に入社した。従業員は、社長以下6人。給料は3万円。それも10日ごとに1万円払うというひどさだった。このような状況にあっても、彼は落ち込むでもなく、将来、小説家になるんだという夢を持ち続けていた。著者の冴えなくも素晴らしい時代を描いた、自伝的青春物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かしまさ
3
「青二才の頃」を先に読んでたので新鮮さはあんまりなかったけど、新入社員なのにバリバリやっちゃう清水氏、もとい平岡氏をうらやましく思う。時代は違ってもやってることはほぼ共通で、同じように頑張ることも可能かもしれない。2015/11/11
KANEO
1
著者の自伝的青春小説らしいのですが、確かに冴えないけれどもその等身大の青春の日々がなんとも素敵で楽しいです。いま20代でまだ青春真っ只中な人もそうでない人もきっと主人公に共感と親近感を持つことができるんじゃないでしょうか。71年の流行や風俗も興味深くて面白いです。2012/09/23
みけ
0
作者の自伝的小説
すずき
0
★★★★☆2009/08/17
Peter-John
0
清水義範の『青山物語1971』『青山物語1974 スニーカーと文庫本』『青山物語1979 郷愁完結編』を読んだ。清水義範は団塊同期だから、ぼくの大学時代の最後から新設医大での最初期と重なる。だから、書き込まれている社会状況や本も、フムフムと懐かしい。作者は「この小説は、青春小説であり、サラリーマン小説であり、恋愛小説でもあり、成長譚(ビルドウングス・ロマンだな)にもなっている。そのとおりの読後感であった。2023/12/09