内容説明
天下統一にまっしぐらに進んでいた信長の死。しかも嗣子の信忠もろともの死であっただけに、後継者問題は波乱ぶくみであった。清洲会議の決定も、次第に宙に浮いていく。いち早く光秀を誅殺し、家中第一の発言権を確保した秀吉、一歩遅れたりといえど、宿老として重きをなす勝家。激化する二人の対立に、信長の子・信雄、信孝の思惑がからんで、賤ケ嶽合戦へと進んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
82
この巻は柴田勝家との争いが中心、秀吉は遂に天下統一をほぼ成し遂げた事になる。吉川さんは勝家が嫌いだったのかな?太閤記全体を通して悪者に書かれている。確か信長が家督を継いだ直後くらい、謀反していなかったか?それが信長の古参として最後まで秀吉と争ったのは笑える。甥っ子も最低だったし😅そして北ノ庄陥落の直前まで利家が柴田方だったのも意外。勝家を討ったほんとの理由はお市の方だったのでは?などと他の本で読んだりもしたけど、ここではさらっと。秀吉がいつから「天下人」の座を狙っていたのか?は私も気になるところ。2020/09/02
優希
74
天下統一を目指していた信長の死により、後継者問題という波乱が起きます。秀吉と勝家の関係が激化し、賎ヶ谷の戦いへと進んでいくのは、ある意味必然のように思えました。家臣たちの内輪争いの勃発とも言えるかもしれませんが、天下統一という夢があったからに違いないでしょう。2019/01/20
ともくん
61
勝って兜の緒を締めよ。 戦に勝った勢いで、そのまま進むか。 慎重に進んでいくか。 難しい局面での素早い判断が運命を決する。 賤ヶ岳では、秀吉と勝家のどちらに軍配が上がったのか。 秀吉は、天下統一への道を力強く進んでいく。2019/09/08
ケロリーヌ@ベルばら同盟
48
舞台は、賤ヶ岳の戦い。秀吉対宿老柴田勝家の天下の帰趨を賭した一戦へ。しかし、柴田方は、勝家が偏愛する甥、佐久間盛政の暴走により、内部から瓦解しつつあった。大戦の狭間の、勝家の小姓頭毛受家照や秀吉方の将中川清秀等の挿話に、巨星の輝きの影に小さくも尊く美しい星々の瞬きが数知れずあった事を教えられる。信長という大疾風に中世の暗黒を、古き因習を薙ぎ払われた地平に昇る太陽のごとき秀吉の時代の到来。母を敬い妻を愛し家臣領民を慈しむ、今までの温情美賞主義が、どう変容して行くのか。先が待たれる。2020/12/06
糜竺(びじく)
24
若干、秀吉を美化し過ぎじゃないかな、と思う時があった。2021/07/13
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