新書太閤記(八)

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新書太閤記(八)

  • 著者名:吉川英治【著】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061965294

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内容説明

信長凶刃に斃るの報を、織田の諸将はどう受けとったか。秀吉は備中・高松城を水攻めに計った矢先。もし毛利方に信長の死が洩れたなら、情勢はどう変っていくか。まさに薄氷をふむ思いの秀吉であった。だが、彼の心気は生涯のうちで最も充実していた。――主君の弔合戦に姫路城を進発した秀吉の眉間は明るく、思惑はずれの天下に失望した光秀とは、好対照をなしていた。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chantal(シャンタール)

82
【月一吉川英治】本能寺の後、秀吉はさっさと毛利と和議を結び伝説の中国大返し。光秀は敢え無く討たれてしまった。まさに「三日天下」、謀反から二週間も経っていなかった。何のために謀反したのか、最後はあまりに惨めな滅び方だったなあ。いとこ光春は天晴れな最期だった。その後の清洲会議はドキドキしながら見守ってしまった。いくら威張ってみても光秀討ちに何の功労もなかった柴田勝家は負け犬の遠吠えでしかない。人の上に立つには俊敏な行動力が物を言うのだ。そして感情的にならない「離」と言う禅の教え。秀吉はやはり天下人の器だった。2020/08/01

優希

73
中国大返しから清洲会議までが描かれていました。時間的には短いものの、かなり濃くて充実していたと思います。明智一族の滅亡は謀反からの必然だったのかもしれません。清洲会議も薄氷を歩むような感覚で行われたのかもしれませんが、秀吉は内心充実したものを感じていたと思われます。いよいよ秀吉の時代が始まろうとしているのですね。2019/01/20

ともくん

59
信長の死後、毛利家との和睦、明智光秀を討ち、清洲での信長の後継者問題を解決。 獅子奮迅の活躍の秀吉。 遂に、秀吉の前に天下への道が拓かれてゆく。 己の持てる力を全て出し、己の力で己の道を切り拓いてゆく秀吉の姿が逞しく見える。2019/07/01

けろりん

48
巨星墜つ。第八巻は、世に名高い中国大返しから清洲会議まで。強敵毛利との対峙中に報された信長の非業の死。如何に敵方へその事実を匿したまま和議を結び、京へ上るか。悠々迫らぬ表情の下、ぎりぎりの鬩ぎ合いに権謀術数を凝らす秀吉の凄み。明智光秀を討った後の帰趨は史実が語るところだが、渦中に於いては、偉大すぎる主君・父を喪った家臣、遺児らの周章狼狽は、哀れを通り越して滑稽ですらある。秀吉の出自の低さ、過去の序列のみに拘泥して、現在の実力から目を背ける重臣らの凋落。現代社会の人間関係にも通じ、学ぶべき点が多い。2020/11/30

ちび\\\\٩( 'ω' )و ////

24
秀吉の中国大返し。本能寺の変から僅か13日間で明智光秀は討たれる。その決め手となったものはいったい何だったのだろうか?それはスピードである。毛利との大激闘の最中、報を知り盟を結び驚異的なスピードで取って返し光秀を討つ。これは誰にでも出来ることではない。運気。天も地も人もこの時彼に呼号した。そして織田家の重臣達は会見し、秀吉は後継を信忠の嫡男三法師を推薦。信長の遺恨を討った秀吉に軍配は上り決定する。しかし三法師は3歳。ここに秀吉の大野心、大野望が炎となって燃え上がっていることをこの時まだ誰も知らない、、、。2017/11/08

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