角川文庫<br> 天と地と(一)

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角川文庫
天と地と(一)

  • 著者名:海音寺潮五郎【著者】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • KADOKAWA(2015/05発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041273104

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内容説明

「これはおれの子ではないのかも知れない」為景は思った。長尾為景、63歳。妻は袈裟、21歳、その早過ぎる妊娠が、そんな疑惑を生んだ。が、生まれた赤ん坊は、輝きの強い眼を持つ男の子で、虎千代と名づけられた。のちの謙信である。虎千代は、父に疎んじられる不満を抱きつつ、百姓出の娘松江、忠臣金津新兵衛らに守られて育つ。越中・越後の争乱は絶え間無く、やがて父為景は合戦で討たれ、兄晴景が守護代を継ぐが、それを不満とする長尾俊景が兵を挙げた。

カバーイラスト/熊谷博人

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とん大西

100
言わずと知れた名将・上杉謙信。往年の大河や映画の原作でもある本作。謙信と云えばやはり「天と地と」か。越後守護代・長尾為景の末子として生を受けた虎千代。父為景の薄情、母の早世。肉親の情からは遠く、不遇の幼少期を過ごした虎千代。そして世は秩序なき下剋上。かりそめの安寧に包まれていた越後がまたもや混乱に陥る。父為景の討死。味方は敵になり、敵は更に謀り。僅かばかりの若武者を従えども孤立する虎千代。後の越後の龍・謙信にとって生死を分けた波乱の少年時代。軍神の萌芽は垣間見得るもまだまだ雌伏の時か。2024/01/07

かいゆう

35
上杉謙信の誕生前から14歳まで。1巻は越後守護代であった父長尾為景を中心に書かれており、この頃の越後の時代背景を知る事ができました。為景の気持ちを思えば、虎千代への冷たい態度も分からないではないけれど、それにしても痛々しく憐れでした。それにしても、戦国の時代というものは、戦争や内戦と同じくらい酷い。親兄弟子まで手にかけるという意味では、もっと酷い。「小を忍びて大をなすと言われている根性で、そのゆえにこそ大業をなしとげて英雄といわれるようになるのだ」果たして景虎はどのような武将になっていくのか、見守りたい2016/04/21

湯一郎(ゆいちろ)

3
Kindleにて。謙信の母親が21で子を産んで25で亡くなってる。東村アキコさんの『雪花の虎』では「お年を召してからの出産」ってことになってたはずで、確か謙信(景虎)が元服してから死んでた気が。その辺はどちらも、あるいはどちらかが創作なのか。ちなみに父親長尾為景は謙信誕生時点で64。その後67で17の女の子を側室にしてる。時代ってすごいね。2017/11/15

イリエ

2
失礼ながら、面白くておぼえずうめいたほどだ。言葉の筋といい、セリフの切れ味といい、遊びはあるが無駄がない。弥二郎の行動がまたいい味を出している。2014/09/28

澤唯

1
いまだ舞台本番中なので再読ものを 最初に読んだのは30年近く前だがまさかにそれ以来ということはあるまい がそれにしたって何年ぶりかもわからないほどの再読である そして書かれたのが自分が生まれるよりはるかに昔だと知って驚いている まったく古くない文章である 次巻へ2018/11/26

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