講談社文庫<br> 水滸伝(八)

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講談社文庫
水滸伝(八)

  • 著者名:駒田信二【著】
  • 価格 ¥598(本体¥544)
  • 講談社(2011/11発売)
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  • ISBN:9784061834569

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内容説明

辺境防備に、また謀叛鎮圧にと、梁山泊に集った好漢たちの働きには目ざましいものがあった。しかし戦は苛烈である。戦いにつぐ戦いに、さしもの勇士たちも、しだいに倒れ、その数を減じていく。やがて、星主にして盟主たる宋江も鬼籍の人となるのだ――中国四大奇書の一、大長編伝奇小説の哀切な大円団。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みのくま

11
とても面白かった。梁山泊は明らかに宋に対して反乱しているのだが、中国の中央集権的及び儒教的な価値観が簡単な反体制に留めない。首領の宋江は真っ直ぐな親体制の思想の持ち主だが、その手下の頭領たちは自由を希求する。そのせめぎ合いが、この古典にある種の文学性を付与し、ラストにおける寂寞感を抱かせるのだ。水塞で自由を謳歌していた好漢達は、親体制派の宋江によって国家に組み込まれていく。そして彼らは見事に国家に裏切られ、鉄の団結を誇った梁山泊の好漢達は散り散りになり死んでいく。 水滸伝は敗者の文学であり、美学がある。2017/06/19

活字の旅遊人

5
止まらなかった記憶。

Kyo's

3
今までどんな強敵にあっても全員無事だったのはなんだったんだと言いたくなるくらい、呆気なく倒れていく好漢たち。奸臣を取り除くという発想にならず、最後まで天子に忠誠を尽くす宋江が、私にとってはやっぱり最後まで不可解。天子にも奸臣にも都合が良いだけじゃないか。儒教思想か話が作られた当時の時代背景なんだろうか。一人一人消えていく中、もう二度と梁山泊には戻れないんだろうなという哀愁をもって物語が終わりに向かっていく感じがたまらなかった。燕青の離脱前の言葉はなんだったんだろう?2018/04/17

東森久利斗

2
奇書の名に恥じない波乱万丈、荒唐無稽、奇想天外な展開が、怒涛のごとく大団円まで突き進む。光り輝く原石の魅力を忠実に伝える翻訳は、数ある「水滸伝」では定評のあるところ。奇書の魔力に吞まれそうになりながらも何とか完読。原典もののハードルの高さを思い知る。装丁の奇怪なイラストは奇書の名に相応しく迫力満点。北方水滸伝は別物だということが良く分かる。2019/06/26

北条早雲

1
天星を主体に物語が進んでいき、地星が彩りを添えて、官軍や美女そして悪女が梁山泊に集結する。がしかし最後の最後には愕然とする結末がまっています。

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