内容説明
星主宗公明は、期せずして梁山泊の頭領の地位についた。梁山泊に結集してくる好漢たちは、いずれも各地で罪を得たものばかりである。しかし、彼らは朝廷の大赦を待って、男の義を果たさんとひたすら力を尽くしているのだ。「天に替って道を行う」ために義旗をあげる機運は熟した。中国大長編伝奇小説の完訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kyo's
3
主要人物はほぼ出揃った観のある四巻。人が集まってくる様から官吏との闘いに話がシフトしてきました。相変わらず直情型の男ばかりですが、そんな男ばかりが集まると、多少性格の違いが描かれるようになり、少しずつ性格づけが分かってきました。でも嵌められて仲間にされたのにそこだけ全員物分かりが良いのはなぜ?この巻で笑ったのは李逵。懲らしめられてる孫悟空みたいでした。でも人殺し過ぎ。前半は一瞬しか出てきませんが、誰も敵わなかった扈三娘をその一瞬で生け捕ってきた林冲の手並みが鮮やか。次巻当たりでそろそろ全員揃うのかな?2018/04/07
シネマクラブ
2
大分昔に1巻から読み進めて来たのですが、ついにこの巻で挫折してしまいました。とにかく現代の価値観とは違いすぎて、、、仲間に引き入れる為には文字通り手段を選ばないやり口。なぜかそれに意気を感じる人達。宋江と名前を聞くだけで、あの及時雨の宋江様と態度が変わる連中(何がすごいのか正直よくわからない)。まるで修羅の国。当時の中国で普通に生き残るのが、いかに大変かということはよくわかりました。
東森久利斗
2
奇書の名に恥じない波乱万丈、荒唐無稽、奇想天外な展開が、怒涛のごとく大団円まで突き進む。光り輝く原石の魅力を忠実に伝える翻訳は、数ある「水滸伝」では定評のあるところ。奇書の魔力に吞まれそうになりながらも何とか完読。原典もののハードルの高さを思い知る。装丁の奇怪なイラストは奇書の名に相応しく迫力満点。北方水滸伝は別物だということが良く分かる。2019/06/21
Pustota
2
やっと戦が始まって面白くなってきたところ。李逵が暴れすぎてお仕置きされる場面とかなかなか笑える。宗江って選ばれし者なんだと思ってたけど、敵にいいようにされては仲間の助言に助けられていて、受け身というか、いまいちかっこよくない。2018/08/02
よむよむ
1
再読。拡大を続ける梁山泊だが資金面では困窮していた。ちょっとしたトラブルに託つけ、敵対する村を攻め滅ぼし四〜五年分の糧食を得る。近くの村の富豪の李応は騙されて梁山泊へ連れて行かれ嫌嫌ながら仲間になる。財産は梁山泊へ移送され家は焼き払われた。李応は財務最高責任者として活躍し、梁山泊崩壊後は再び元の村で富豪となるのだが、その間この村を誰が維持管理していたのだろうか。李応の手下が管理し、収益の一部を梁山泊の幹部や好漢に渡していたのではないだろうか。四巻についてはここまで。続きはまた次回の講釈でお会いしましょう。2020/07/24




