内容説明
梁山泊に屯集を終えた百八人の好漢たちは、いよいよ「天に替って道を行う」義旗を挙げた。一方朝廷の佞奸は、大赦による彼らの帰順をあくまでも阻み、おのれの権力の安泰を謀るが。……宋の徽宗のころ、山東に叛乱を起こして官軍をなやました賊徒の史実をふまえ、雄大に脚色した中国大長編伝奇小説の完訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさかな
7
ついに招安回。戦続きの巻だけど、装束が好きな身としては童貫との戦いでずらっとみんなの描写がされてたのが胸熱だった。高大尉をはじめ奸臣は実際多いんだけどでもまともな人もゼロではなくいるにはいるんだな。この巻は燕青が大活躍で読むのが大変だった……。地の文がお話口調なの楽しいんだけど、燕青のことめちゃめちゃ褒めるじゃんと思ってそわそわしてしまう……。2019/10/22
みのくま
5
なぜか7巻だけ読書メーターにないため、6巻再読にて仮登録。2017/06/18
Pustota
2
ようやくお上の軍勢として戦うことになった一同。遼という敵の出現が唐突で、いまいち気持ちが盛り上がらないが。視点が敵と味方自由に行き来するので、敵が罠張っていると読者はわかっているのが不思議な感じ。それをいかに乗りきるかがわくわくするところなんだろうか2018/10/18
東森久利斗
1
奇書の名に恥じない波乱万丈、荒唐無稽、奇想天外な展開が、怒涛のごとく大団円まで突き進む。光り輝く原石の魅力を忠実に伝える翻訳は、数ある「水滸伝」では定評のあるところ。奇書の魔力に吞まれそうになりながらも何とか完読。原典もののハードルの高さを思い知る。装丁の奇怪なイラストは奇書の名に相応しく迫力満点。北方水滸伝は別物だということが良く分かる。2019/06/24
Kyo's
1
やっぱり水滸伝は朝廷に逆らいながら百八星が揃うまでが面白かったなぁ。その後はちょっと。悪役も戦いもワンパターンで。招安されて遼と戦って、宋江的には人生のピークなのかも知れませんが、奸臣にここまで嵌められて、なぜ天子にここまで忠誠を誓いたがるのかが謎。そんな宋江に付いていく百八星も謎。まぁ、それが百八星の定めだったと言われてしまえばお話的にはそれまでなのかも知れませんが、ここまで読んで、大昔読んだときになぜ次巻で挫折したのかがよく分かりました。2018/04/15