内容説明
漱石晩年の作品「こころ」から柳美里までのいくつかの作品を取り上げ、考古学的に分析。文学の言語空間の内在性に外在的な歴史的現在性を読み解く。文学・思想・歴史を横断する文学研究の冒険。
目次
第1章 漱石の水脈―記憶と忘却の文学論
第2章 堀田善衛の詩文―戦中と戦後の間
第3章 原民喜「夏の花」―灰白色の文学
第4章 村上春樹「レキシントンの幽霊」―甦りの挫折
第5章 津島佑子『半減期を祝って』―記憶のアルケオロジー
第6章 柳美里『JR上野駅公園口』―天皇・ホームレス・浄土真宗
著者等紹介
山〓正純[ヤマサキマサズミ]
1960年生まれ。大阪府立大学教授。九州大学文学部卒。同大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。文学研究同人誌『論潮』代表。2007年、女性研究者の研究成果発表の場として「論潮の会」を立ち上げ、翌年機関誌『論潮』を創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。