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内容説明
どこまでも荒れ果てた大地が広がっていた。大地は人々が踏み締める足音で、いつまでも揺れていた。二万人の民衆たちが荒野を進んでいた。永遠に消え去った故郷を胸に。遙かなる新天地へ向かって。彼らを守るため、赤き黒印騎士ジークは孤軍奮闘の戦いを続ける。それはかつての友ドラクロワと共に抱いた理想を証明するため。だが、行く手には忌まわしき過去の残像が立ちはだかる。決して消えない悲しき因縁。その果てに待つものとは!?失われた故郷を夢見て、全ての終わりが始まる―。書き下ろし軍勢ファンタジー巨編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キーツ(Nob Arakawa)
7
文庫の厚さがようやくらしくなって参りましたっ!そして中身もいよいよ重厚に。そして我思うに流浪の民を描く日本語って実は日本民族が有史において体験してないだけに適切な言葉が見当たらないのだなぁと改めて感じた次第。また西洋語であっても歴史や民族と密接に関わり合っている為に、これまた表現が難しい。Exodus? Diaspora? Refugee? Migrant? Refugee=難民が一番近いイメージだがなんか違う気もする。とまあ物語を読み進めつつそんな言葉探しをしていたりもしたのである。ああもちろん名著デス2016/08/27
なしかれー
5
シリーズ4作目になるのかな。。二万人がまだ見ぬ故郷に向かい、ひたすら行進する話。故郷を失い、絶望に嘆く暇すら与えられず、厳しい旅へ出る住民たちの潔さに頭が下がる。あと一歩の場面でのノヴィアとナデッタの民の精神力、列を離れたかと思われたカヤたちの加勢に不覚にも泣きそうになった。でも、一番印象的なのはトールの成長。2013/06/06
saho
3
戦う力を持たず、ただ歩みゆく2万の民を守るジークとノヴィア。何度読んでもナデッタの民の最後の大行進は圧巻。「ノヴィア=エルダーシャの橋だ!」2011/05/30
エルナイン
3
「難民」と「土地」を主題に据えた話。二万人もの難民を、主人公ひとりで守護する。「ただ目的地へ向かってひたすら歩く」物語だが、旅の道程で成長していくキャラクターたちに、徐々に徐々に感情移入。最終的には自分まで二万人のなかの一人であるように錯覚。相変わらず巧いですね、冲方先生。複雑なストーリーでない分、書き手の技量が真に問われる話。や、お見事としか言いようがないです。ラノベを読んで本気で目頭が熱くなったのは初めてです。2010/10/09
Y
2
ちょっと間開いたからかレオニスって誰だっけ?という感じになっちゃった。もしかして前作ちゃんと全部読めてなかったのかも? まあでも普通に面白かった。ただただ歩いてるだけなのにね2024/08/19