出版社内容情報
科学者たちは滅びゆく地球から生物を救うべく、惑星をテラフォーミングしウイルスによって猿を進化させようとするが、実験中のミスにより進化したのは猿ではなくハエトリグモだった――。進化した蜘蛛たちは巨大化し、社会を築きはじめる。
内容説明
地球の終わりを予測した人類は新たなプロジェクトを進めていた。惑星を改造し、地球の生物とその知能強化をうながすナノウイルスを送り込むテラフォーミング計画だ。ドクター・カーンが担当する惑星では、数十世紀後に進化した猿たちが地球の文明を引き継ぐはずだった。だが、その計画を人類への冒涜だと考える過激派の妨害により、カーンのプロジェクトは失敗してしまう。辛くも難を逃れたカーンは、いつか地球から救援隊が来ることを願い、救援信号を送りながら監視ポッドで人工冬眠に入る。妨害工作により全滅した猿たちのかわりに、ナノウイルスが進化させる宿主として選んだのは蜘蛛だった。蜘蛛たちは狩猟の腕を上げ、言語を覚え、共同体を作り、文明を発展させてゆく。天の光を仰ぎ見ながら―。2016年度アーサー・C.クラーク賞受賞作。
著者等紹介
チャイコフスキー,エイドリアン[チャイコフスキー,エイドリアン] [Tchaikovsky,Adrian]
1972年、イングランドのリンカンシャーに生まれる。作家を志すもうまくいかず、レディング大学で動物学と心理学を学んだのち、執筆活動で鍛えたタイピングの速さを買われて法律関係の職に就く。リーガルエグゼクティブの資格を取得して法律事務所に就職し、生活の安定を得たものの、作家になる夢を捨てられず創作活動を続ける。2008年、35歳のときに“Shadows of the Apt”シリーズの第一作である、ファンタジー長篇Empire in Black and Goldでデビュー。2015年に初のSFとなる『時の子供たち』を刊行。高く評価され2016年度のアーサー・C.クラーク賞を受賞。映画化も決定した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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