内容説明
アメフトはじめアメリカ大学スポーツの過熱化は、優秀選手への便宜供与等、不正・腐敗を生み続け、さらに、不正行為根絶を目指し設立された全米大学体育協会(NCAA)自体が、試合のTV放映権独占等、巨大な営利企業と化し、今や激しく批判を浴びている。本書は、これら事態の全てを鮮烈に描き出すと共に、暴走の根本原因・「スポーツでの活躍は大学に利益をもたらす」という、日本でも流布している幻想に経済学的分析のメスを入れた、わが国初の貴重な労作である。
目次
第1章 大学スポーツの歴史的発展―アメフトの誕生とNCAA
第2章 売手独占カルテルとしてのNCAA―テレビ放送をめぐる規制
第3章 買手独占カルテルとしてのNCAA―アマチュアリズムの虚像
第4章 大学スポーツの収支決算―直接的効果と間接的効果
第5章 NCAAのもたらす秩序―その維持と変化
おわりに―総括と日本への含意
著者等紹介
宮田由紀夫[ミヤタユキオ]
1960年東京都生まれ。1983年大阪大学経済学部卒業。1987年University of Washington(Seattle)材料工学科卒業。1989年Washington University(St.Louis)工業政策研究科修了。1994年同経済学研究科修了(経済学Ph.D.)。現在、関西学院大学国際学部教授。専門:アメリカ経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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