出版社内容情報
20世紀が秘匿した最後の巨匠とされるポルトガルの作家の書。異なる人格となって書かれた作品群のひとつ「不穏の書」と諸人格による「断章」をおさめる。旧版を大幅に増補改訂。解説=池澤夏樹
内容説明
「フェルナンド・ペソアの書くものは、実名と異名と呼びうる二つの作品のカテゴリーに属している。…異名による作品は作者の人格の外にある。」―別の名と別の人格をもつ書き手たちの作品群が、ペソアという文学の場で、劇的な空間を開いている。20世紀の巨匠たちの列に最後に加わったポルトガル詩人、ソアレス名義『不穏の書』と、本人名義と複数の異名者の断章を旧版を大きく増補・改訂した新編集で。
著者等紹介
ペソア,フェルナンド[ペソア,フェルナンド][Pessoa,Fernando]
1888‐1935。20世紀ポルトガルの詩人・作家。本人名義のほかに、アルベルト・カエイロ、リカルド・レイス、アルヴァロ・デ・カンポスなど、多くの名で作品を発表。それらの「異名者」と呼ばれる架空の詩人・作家たちは、スタイルはもちろん、生まれも育ちもペソアとは別人格で、独立した存在感をもつ。劇的空間を構成するその文学的営為と作品群は、生前には多くの理解者を得ることはできなかったが、今や世界中で高く評価される
澤田直[サワダナオ]
1959年、東京生まれ。パリ第一大学哲学科博士課程修了。現在、立教大学教授。訳書に、フォレスト『さりながら』(白水社、日仏翻訳文学賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
やいっち
K(日和)
りー
zirou1984