出版社内容情報
壮絶に散る勇将の波乱の生涯を描く歴史小説。
友好関係にあった信長の妹・お市の方を妻としたが、後に信長との訣別を選んだ浅井長政。小谷城で壮絶に散った勇将の波乱の生涯を描く。
浅井長政は近江浅井家の三代目となる戦国武将である。天下統一を目指す織田信長と同盟を結び、長政の将来は前途洋々のはずだった。ところが信長と訣別し、ついには信長に攻め滅ぼされてしまう。そのため長政には家をも潰し、己の優柔不断のために悲劇的結末を招いた不甲斐ない武将という印象が常につきまとう。
▼だが長政には信長を裏切ってまで貫かねばならなかった信念があったはずで、そこにこの作品で試みた新たな長政像を提示する鍵があると著者は言う。
▼とはいえ長政が信長を裏切った理由は、著者自身も最後まで推測できなかったと言う。最強の織田軍団と三年余も戦い続けられた理由こそ、信長の天下統一を阻止せんと長政が意地を示したからではなかったかと、控えめに述べるに留まっている。
▼二十九年の短い生涯を終えるに際し長政は、命は助けてやるという情けを頑なに断り、堂々自刃したという。散り際の潔さに長政の勇将ぶりが見事に描出されている。
●小谷城
●桶狭間
●お市
●朝倉攻め
●信長を倒せ
●姉川の合戦
●比叡山焼き討ち
●決戦の城
●落城の譜
内容説明
浅井長政は、三代続いた近江浅井家の期待を一身に背負った戦国武将であった。天下布武の野望に燃え、破竹の勢いの織田信長に人物を見込まれ、その妹・お市の方を妻に迎えたことで、浅井家の将来も安泰に見えた。ところが越前朝倉家との関係を断ち切れず、突如として信長と袂を分かつところから、状況は一変する…戦国の運命に翻弄された、若き勇将の波瀾の生涯を描く意欲作。
著者等紹介
星亮一[ホシリョウイチ]
作家。1935年、仙台市に生まれる。東北大学文学部卒。『奥羽越列藩同盟』で福島民報出版文化賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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