出版社内容情報
養父との関係に苦しむ多感で早熟な少女。その怒りと哀しみと性を淡々と綴り、アダルトチルドレンの先駆けとなった自伝的小説。私は、よく娼婦の顔をしていると言われる。
今までに、ホステスを含めた何種類かの職業を経験したという話をすると、「もしかしてあれも?」と売春をほのめかした聞き方をよくされるのだ。十六歳で家出して、野宿から始めた生活ではあったが、ぜったいに売春だけはしなかったのに。
ところが、私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった……。
養父との関係に苦しむ多感で早熟な少女の怒りと哀しみと性を淡々と綴り、読む者の心を揺さぶった自伝的小説。
衝撃の出版から25年、著者が凄絶な過去を公表し、生身をさらして生きることで、性的虐待の後遺症に苦しむ女性たちに「私も……」と精神科医を受診する勇気を与えたという。
解説は、当時「被害当事者側から書かれた貴重な作品」と評価した精神科医の斎藤学氏。
25年後のあとがきがついた、完全版で登場!
内田 春菊[ウチダ シュンギク]
著・文・その他
内容説明
私は、よく娼婦の顔をしているといわれる。さまざまな仕事を経験したが、それだけは絶対にしなかったのに。ところが私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人のお客は彼女の情夫で、私の育ての父だった…。多感な少女の生き抜く力に圧倒される自伝的小説。
著者等紹介
内田春菊[ウチダシュンギク]
1959年長崎生まれ。ウェイトレス、クラブ歌手、ホステスなどを経て、84年に漫画家デビュー。性的な事柄を包み隠さず描く作風で、エッセイ、漫画エッセイを執筆、女性漫画家の新しい時代を拓く。93年発表の初めての小説『ファザーファッカー』が大ベストセラーとなり、漫画『私たちは繁殖している』と合わせて、Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。俳優、歌手でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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