出版社内容情報
「あの女道士、月を飲ませたらしい」
二度は同じ菓子を作らぬ女道士。菅原道真につながるこの女に、「死人に食べさせたい」という菓子作りの依頼が舞い込む……。
晴明と博雅の変わり変わらぬ魂、心震える8編を収録。
「碧瑤杯」…兼家は、かよわき女子が好きだ。しかし、いつものように通った家にはまさか、他の男がいた。とぼとぼ帰路に着く兼家の前に、胸一つの女・青菩薩が現れる。
「カタリ爺」…いつの頃からか、京の鴨川のそばの辻で、よどみなく物語を話す老爺がおり、カタリ爺と呼ばれていた。評判を聞いた兼家が屋敷に招くほどであったが、ある日、忽然と姿を消してしまう。
その他、「菓子女仙」「あちちの関白」「ひもひめ」「黄金兼家」「火車」「色は匂へど」などボリュームたっぷりの全8篇。
2024年に山崎賢人主演で映画化され、話題となった「陰陽師」。
シリーズが初めてオール読物に掲載されたのは1986年9月号、2026年は「陰陽師40周年イヤー」です。
40年目も進化し続ける「陰陽師」、ぜひお楽しみください。
【目次】
内容説明
「あの女道士、月を飲ませたらしい」菓子で病を癒す異装の女。彼女に寄せられた死者に喰わせる菓子作りの依頼に、晴明は―晴明と博雅の変わり変わらぬ魂。こころ震える八編。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
159
陰陽師シリーズ30周年記念完読プロジェクト https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11399200?sort=book_count&order=desc 本プロジェクト を開始して10年目、シリーズ40周年となりました。シリーズ第19弾は、短編集、関白 藤原兼家が目立っていました。著者は作家生活50周年で、シリーズを完結するとしていますが、陰陽師はどうなるでしょうか❓ https://books.bunshun.jp/sp/onmyoji2026/01/21
えみ
50
雅な世界観の中に、差し込まれた月の光のような風流さ。陰陽師・安倍晴明と友人で笛の名手・源博雅、そしてやんごとなき陰影の深さを知る、蘆屋道満。陰陽師シリーズの巻を重ねるほどに蘆屋道満の底が見えないのに脈打つように伝わってくる静かな…静かすぎる優しさが痺れてくる。そこに素直すぎるいい漢の博雅が登場すれば、もうどんな人間も、怪異さえも、昇天してしまうに決まっている。晴明の力とはまた違った魅力を発揮しながら物語が深まっていく一冊。尊いを味わう、とはこういう状態をいうのだろう。気品の中に零れた人の愚かさもまた一興。2026/02/19
アルピニア
46
読み終わるのが惜しく、ゆっくりと味わいながら読んだ。強く印象に残ったのは「ひもひめ」の春の描写。情景だけでなく空気の質、匂いまで感じる。「菓子女仙」氷隠梅、雅を感じさせる。新たな常連が加わる予感がして楽しみが増えた。「黄金兼家」世辞には真実が含まれているから嬉しい。呪をかける時も、真実を混ぜてやる方がかけやすい。深いなぁ。マイベストは「色は匂へど」。博雅の笛が染み渡る。笛にもの狂いした博雅もまた、半人半妖か。蘆屋道満にして「凄い漢」と言わしめる博雅様は、やはり最強。2026/02/14
ポチ
45
月の灯りが似合う博雅の笛の音がこちらにも聞こえて来るようでした。全体に落ち着いた感じの話が多くじわじわと沁みて来ました。獏さんの陰陽師をまた読めて良かった。2026/01/21
Tanaka9999
28
2026年第一刷、文藝春秋の単行本。8編。熱い話が2つ。とうとう晴明が登場しない話も登場。もう少し長めの話で冒険的な話が好みなのだが。なんかあっさりしていて、まぁ充分おもしろいのだが。2026/02/11




