内容説明
名作『慟哭』から十四年。ふたたび「宗教」をテーマに、魂の絶望と救いを描いた雄渾の巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちろたろう
35
心の傷、救うのは自分自身。2017/01/30
星群
31
最後まで読んで、タイトルに納得。新興宗教って、こんな風に出来上がっていくのかなとか、思いました。最初は、純粋な気持ちだけなのにね。2016/01/23
Satomi
31
事故で妻子を喪った悲しみ…少しずつズレていく、痛いほど壊れていく。何かにすがらなければ生きて行けない苦しみや悲しみが宗教という形で肥大していく…。宗教には全く興味がない、むしろ避けたい話ではあるが、ひとつの宗教が誕生し世に出て形をなしていく様はリアルで興味深かった。ラストで雪藤が自分を救うのは自分しかいない事に気付けてよかった!!そう、最後は自分なのだ!!2014/10/11
ちゃさち
26
宗教ってこうやって実体のないものを髪と思い作られていくのかと思いました。目を背けることができない悲劇になってしまうと人の心は壊れて幻想まで見してしまう。クリニックの先生や人形までに幻想してしまうのが怖かったです。2016/12/03
aax74370
26
★★★★☆ 悪徳新興宗教の話だと想って読み始めたので想像とは違う展開とラストでしたね。新興宗教が生まれ成長・衰退していく中での、人間ドラマという感じでした。精神が病んでいる主人公だったんで、途中で全てが妄想なのかと錯覚してしまいましたwww 人生に絶望している人達が、藁にもすがる気持ちで のめり込んでいく姿 リアルすぎて怖かったです。。。 2013/04/23