ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104370023
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0095

内容説明

占領期、明治神宮に隣接してひとつの「街」を作り上げた米軍と家族たち。フェンスに囲まれたそのエリアから、日本人の「アメリカ化」の波は広がっていった―。焦土の中に降り立ったGHQは、東京をどうデザインし、我々の生活に何を埋め込んだのか。隣人として身近で接した市民は、その「戦略」をどのように肌身で受け止めたのか。日米双方の新資料・貴重な肉声をもとに、占領を市民の目線から捉え直す。

目次

帝国アメリカの残像
青山表参道の地獄絵図
ある建築家の功罪と苦悩
「ミズーリ」の屈辱
乗っ取られた代々木原宿
オキュパイド・ジャパン
かくて女性たちの視線を
GHQデザインブランチ
まずは娯楽ありき
有閑マダムの退屈な日々
尋問か協力か
GHQのクリスマス
立ち上がる市民たち
諜報部員「ニセイ・リンギスト」
アイドルの誕生
瓦解したアメリカ帝国
そして軍用ヘリは舞い降りる
視界から消えた「占領」

著者等紹介

秋尾沙戸子[アキオサトコ]
名古屋市生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒。上智大学大学院博士後期課程満期退学。テレビキャスターを務める傍ら、民主化をテーマに、旧東欧・ソ連やアジアの国々を歩き、ジョージタウン大学大学院外交研究フェローとしてワシントンに滞在したのを機に占領研究を始める。著書に『運命の長女―スカルノの娘メガワティの半生』(第十二回アジア太平洋賞特別賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

38
途中までしか読めませんでした。気持ちが強い時に読み直したいですが、そんな時は来るのかな?B29からの焼夷弾が、日本人の生活様式を研究し尽くして出来た破壊兵器だったとは驚きです。日本家屋を砂漠に作って研究したというところまで読んできて心折れました。後半まで読めば、こういう情報を読みたかったというのがあったかも知れないのですが、今はもういい、これ以上は無理。2018/10/18

アイシャ

31
ワシントンハイツのイメージは元祖ジャニーズの発祥の地。その後東京オリンピックの選手宿舎として使用されたという事だけ。代々木公園を含む広大な敷地に渡ったこの在日米軍住宅は、戦後の日本侵略の象徴であるとともに日米文化の交流の場ともなった。本書は戦争末期から戦後の侵略、文化交流などなど膨大な取材に基づいたノンフィクションである。もちろんジャニーズの結成に関わる話も含まれていた。(日本での建築に尽力した建築家が、米国の日本空襲のための実験用に日本の家屋を再現していたことがショック)2022/07/16

26-ring-binder

3
終戦の日、ということで読んだ。表参道のみずほ銀行のある交差点あたり、空襲当夜の凄惨な絵図を想像すると、次に出かけたときどう目に映るだろう。日本の住宅の構造を深く研究して開発された焼夷弾。開発当初から民間人がターゲットにされた兵器である。 破壊のあと、ワシントンハイツを経由する形で日本に取り込まれた文化の意義や価値は分かるつもりであるが、多くの街がその姿を根底から変えるほどの災禍に合わないと、日本は軌道修正が出来なかったものだろうか。昭和を考えることは今を生きることを考えるのに繋がる。2018/08/15

piece land

3
青山墓地の近くに今でも「off limits]の看板がある。 戦後の日本の来た道、民主主義ではまだ12歳と言われた。 今でもあまり成長していないか。 戦争に負けるということはみじめなこと。 戦争はやってはいけない。2015/03/10

メロン泥棒

3
終戦から東京オリンピックの頃まで現在の代々木公園を含む広大な土地にあった米軍関係者の住居であるワシントンハイツに関する1冊。ワシントンハイツとほとんど関係のない終戦直後の日本の話題を詰め込みすぎてしまってまとまりに欠ける。東京にある米軍施設とか、代々木周辺の歴史とかもっと的を絞って欲しかった。2010/07/08

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