介護はつらいよ

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093883634
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

小説のような実話。壮絶だけど明るい介護。

その日がいつかくることはわかっていた。著者63歳の秋。歌人の93歳父が入院したのだ。88歳認知症の母には介護が必要だ。母は自分が息子であることもわからないが、ついに妻子を残し帰郷することを決意する。

その後も入退院を繰り返す両親。男ひとりの孤独な介護は続く。疲れを紛らわせるための酒が進むのも、むべなるかな。2年後90歳の母を看取るが、父の介護は終わらない。

父と弟は歌人、著者自身も元文芸誌編集長で現役編集者と文芸家族だからこそ、介護生活もどこか味がある。著者自身が交通事故に遭って入院するなど、度重なる絶体絶命のピンチは壮絶だが、それを感じさせない飄々とした筆致が冴える。

内容説明

定年退職した63歳の私は、93歳と88歳の両親を介護するために、東京に妻子を残して単身田舎へ帰ることにした。男ひとりで奮闘した7年半の記録。壮絶だけどなぜか明るい小説のような実録。

目次

第1章 母を看取る(全身ボロボロの父;母、ひょうきんな認知症;介護ストレスで酒に溺れる;父への手紙 ほか)
第2章 父を看取る(鼻歌をうたう父;父の経歴;父との確執とストレス;介護か同居生活か ほか)

著者等紹介

大島一洋[オオシマイチヨウ]
1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。大和書房を経て、平凡出版(現マガジンハウス)に中途入社。「週刊平凡」「平凡パンチ」「ダカーポ」「鳩よ!」などの雑誌および書籍編集にたずさわり、2004年定年退職。現在はフリー編集者&ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミスターテリ―(飛雲)

35
【再読】自分自身が介護する年齢になり定期的に読み直す。題名と表紙の絵がピタリとはまって。ある意味東京での生活すべてを棄てて、両親の介護をするために田舎に帰ってきた主人公が、自分一人で両親を介護するドタバタ奮闘記。父は九十三歳、母は八十八歳、母親は5年前から認知症で、息子のこともわからない。その両親の最後を看とるまでの苦労。当然介護の大変さはもちろんであるが、病気や入院、老人ホームの入居費用など、実際の費用を具体的に細かく記録。これから親を介護する人にはすごく参考になる。やはり老後にはお金が必要。 2020/11/22

mazda

30
想像以上に介護はつらそうだな、というのが率直な感想です。大島さんの場合、共済年金をもらっていた両親の介護だったようですが、やはりお金はかかるものですね…。また、ボケが始まると、物忘れ、失禁、徘徊など、いろんな問題が出てくるので、介護している人にとってはつらいものだと思います。少子高齢化で年金も右肩下がりのこれからの時代、一体どんな現実が待っているのかを考えると、本当にぞっとします。しかし、大島さんが好きなAV女優が、私と同じだったのには苦笑いでした。2015/02/07

ちょん

29
読みやすかった。高齢の両親を呼び寄せるのではなく、自ら両親の家に乗り込んで介護するというのはなかなか出来ない。それも一人で。失禁の話もさらっと書いてあるが、相当のストレスを抱えていたのではないか。全部自分で何とか出来るものではないので、お金で解決出来ることはお金を遣う。自分の為だけでなくまわりの人の為にもそれが大事。と、介護中の私は思う。2014/12/25

nonpono

22
図書館の本棚から。やはり高齢者の悩みは便秘と転倒。ショートステイに勤めたが、便の管理は、薬の調整は難儀であり、討論する。下剤をいれる時期を。そして転倒。転んじゃえば寝たきりである。人に迷惑をかけちゃいけないと、ついトイレまで歩く人が多勢である。また、メンタルの管理、認知症の進行と。何が理想の老後だろうか。老人施設に入っても続く人間関係。他人との共同生活。高い料金を払うから働くしかない子供。2000年に始まった介護保険制度の是非、高齢ヘルパーしか続かない現実。この国の現実を伝える良いノンフィクションである。2024/03/28

mami

18
「です・ます調」と「だ・である調」の混在した文章が読みづらく、何だか高圧的に感じたが、それはさておき。別居しての両親介護、筆者の年齢などを考えるとそのご苦労は想像を絶する。私も同じ体験をしたが、40代。今思えば自分が若いうちに介護が済んで良かったのかも。それでも「どっちか死んで。そうでなければ私が死んでしまう」と毎日願う程辛い生活だった。あの当時を思い出したくもないのに、未だ介護をしている夢を見る。介護って本当に壮絶。2017/09/06

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