内容説明
年に一度、山からおりて金の原石を持ち込んでくる奇怪な老人がいる。落ちこぼれ大学生の望木が、信州松本の質屋から法外な報酬で頼まれたのは、その老人の尾行だった。勇んで穂高に登った望木だが遭難一歩手前のところを菊子という美少女と、その兄・岳一に救われる。二人は老人の孫で、なんとびっくり、巨大な金鉱脈が眠る地に住んでいた!奇想天外、現代の黄金郷物語。
感想・レビュー
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yamakujira
8
紹介文の「穂高」「遭難」「黄金郷」といった単語から山岳冒険小説の類を期待したら、全然違ったけれど、時代遅れな感じのコミカルな風味がかえって新鮮でおもしろかった。松本で質屋を営む友人から、毎年金鉱石を持ちこむ老人を尾行して素姓を調べてほしいと頼まれた望木は、山奥で暮らす老人一家と邂逅して、美しい孫娘と仲良くなるが、老人の土地をめぐる暗闘に巻きこまれてしまう。そんなハードボイルドな展開なのに、あえてリアリティーを無視するから気楽に読める。幸運を掴んだ望木は菊子の心をつなぎとめられるのか!? (★★★☆☆)2021/11/12
Kento Isikumada
3
ジャケ買い本。ラストに向けて段々面白くなくなる稀有なやつ。悔しい。2016/04/21