出版社内容情報
有栖川 有栖[アリスガワ アリス]
著・文・その他
内容説明
民家で発見された男性の絞殺体―殺害現場から持ち去られていたのは、一枚の「金貨」だった。完全犯罪を計画していた犯人を、臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖がロジックで追い詰めていく!表題作「カナダ金貨の謎」ほか、切れ味鋭い中短編「船長が死んだ夜」「エア・キャット」「あるトリックの蹉跌」「トロッコの行方」を収録。待望の“国名シリーズ”第10弾!
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業。’89年『月光ゲーム』でデビュー。’03年『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞、’08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞、’18年「火村英生」シリーズで第3回吉川英治文庫賞を受賞。本格ミステリ作家クラブ初代会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
480
ファンサービスは満載で、そういう楽しみ方は出来るけど、本格としてのクオリティは微妙。どの作品も犯人の追い詰め方がワンパターンなのも気になった。強いていうと『トロッコ~』が面白くはあったが、アレは推理で犯人を明かした訳でもなく、アリバイの作り方も偶然が過ぎる。トロッコ問題も上手く絡めているように見えて、良く考えるとそんなに上手く繋がっていない。二作の短編の評判が良いようだが、キャラ萌えだけに頼るのではなく、力の入った中編が一つあるだけでも、かなり評価は変わっただろうなという、残念な気持ちが強い。2019/10/15
starbro
303
有栖川 有栖は、新作中心に読んでいる作家です。「火村英生」シリーズは、何作か読んでいますが、「国名シリーズ」は2作目です。安定してマンネリになっているのかも知れませんが、今回はあまり面白みが感じられませんでした。次作に期待します。2019/10/29
さくりや
187
作家アリスってこんなに面白かったっけ⁉︎(褒めている)。いやもちろん大好きなシリーズだけれど、淡々と論理的に謎を解いていく王道本格ミステリというと根幹は残しつつ、人間の遣る瀬無さ、儚さを印象付ける読了感、火村とアリスのクスッと笑えるテンポの良い会話のバランスが最高すぎて……。ドラマも絶対見まーす‼︎2019/09/21
stobe1904
122
【国名シリーズ短編集】中編2作、短編3作から構成される有栖・火村の国名シリーズ。有栖と火村の出会いを描く『あるトリックの蹉跌』、倒叙ものの表題作『カナダ金貨の謎』が印象的。アクロバティックな派手さはないが、安定した面白さがこのシリーズの持ち味だが、本作も期待通りの面白さだった。★★★★☆2019/11/05
yu
101
Kindleにて読了。一作目は既読。何だかライトなストーリーが多かったように感じた。表題作も、計画的なんだかアホなんだか。。。安定の火村シリーズ。2019/09/23