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内容説明
豊かな日本語の語彙を自由に使いこなすために。辞書の中でしか見ない言葉、頭の片隅にはあるが使いこなせない言葉を棚卸しし、いつでも取り出せるように簡単整理! 言葉の上手な利用法のいろはを学ぶ辞典。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
16
いわゆるトイレ本にしていたので、読了するのに半年?ほどかかってしまった。本書の成立事情に、『日本語をみがく小辞典』の「名詞篇」「動詞篇」「形容詞・副詞篇」の3冊を合わせて再編集したものとあり、日本語として使われる言葉を類語的なかたまりごとに、それぞれの語の使われ方や微妙な違いについて述べる。普段見知った言葉ばかりでなく、古典文学の中でしかお目にかかれない言葉も多く拾われ、言葉の意味の変遷にも記述が及ぶなど、語彙の幅を広げ、語感を磨くにはもってこいだと思う。SNS全盛の現在、本書で取り上げられているような→2020/04/30
冬佳彰
14
辞典って、通しで頭から読み進めるようなもんじゃあないよな。本書はスタンディングデスク(娘の使わなくなったタンスをDIY)のかたわらに置いて、「この言葉、他に言い方はないんだっけ?」と思ったときに読んできた。いや、なかなか稀有な辞典ではある。俺は主に、巻末の索引から入って、そこに書かれた「言葉の広がり」のようなものを読んでいった。この辞書の悪い点は、ピンポイントで、この言葉だけ調べたかったのに、ついその周辺や、そもそもの概念を読んで楽しんでしまい、最終的に何を調べたかったのか分からなくなるってことだな。2021/04/10
山のトンネル
13
2回目。日本語をテーマにしたエッセイ集。名詞、動詞、形容詞・副詞を切り口に日本語解釈の幅を広げてくれる国語の先生の雑談という感覚。『形容詞を使わない 大人の文章表現力』と合わせて読むと学びが深まる。2024/01/28
あんどうれおん
7
「小辞典」の名にふさわしい、達意の日本語論。言葉あそびも頻出する、緩急自在の楽しい一冊です。底本は87年から89年にかけて刊行された同名の講談社現代新書で、文中に散見される「近頃」「今日(こんにち)」といった表記には注意を要するものの、その辺りを些事だと思えるほどに有意義な言葉選びの指南書だと感じました。2020/12/14
けろ
7
『日本語をみがく小辞典 <名詞篇>』講談社現代新書 昭和62年森田良行著を図書館で借り読了。だが読書メーターに登録がなく、この角川ソフィア文庫の方に登録した。角川のものは名詞篇、動詞篇、形容詞・副詞篇に分かれているそうだ。講談社現代新書の名詞篇は人間社会、身体・感覚、天地・自然、時間・位置、思考・人生から計48単語を取り上げている。「数」の項で「結城紬を発見して高価だが思いきって一匹買約した」(吉屋信子)と反物を「匹」と数えることを紹介していた。全く知らなかった。日本語を楽しく読める本だった。2020/02/27