出版社内容情報
【内容紹介】
「蓼食う虫も好き好き」ということわざのとおり、好き嫌いの感情は、人によってさまざまである。食物やひいきのスター、あるいは恋人、同僚、上司に至るまで、われわれの行動はこの不思議の領域によって大きく規定されている。なぜ特定の相手を好きになったり、嫌いになったりするのだろうか。本書は、多くの心理実験、調査を踏まえ、性格と相性、家族関係のもつ意味、好きになる条件、嫌いな人間との関係改善の方法まで、興味ぶかく語る快作。
同調傾向――恋人たちは趣味、嗜好、人生観などがしだいに似てくるようになる。お互いに接近し、同調するようになるのである。この過程は自分自身も気がつかないうちに進行することが多い。たとえば、彼がブルーが好きだというと自分も何となくその色が好きになり、それを基調にした服をつくってみたり、室内の装飾にもその色が多くなったりする。あるいは彼女がクラシック音楽が、好きだというと、自分もいつの間にそれが好きになってしまい、ジャズなどを愛好していた当時の彼を知っているものを唖然とさせることがある。どんな生き方に価値をおくか、どんなタイプの人間が好きか、どんな思想を信奉するかというようなことから、字の書き方、食べものの好き嫌いにいたるまで相互の好みは接近してくる。何となく話し方が以前と違ってきたと思ったら、それが恋人の影響だったということもある。――本書より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさげ
4
読みやすい本でした。好かれる人、嫌われる人は育った時の家庭環境が影響していることを実感しました。2017/04/15
ヨンデル
3
胸昔読んだ本です、整理のため登録しています。 2024/05/22
pure honor
3
久しぶりにおもしろいと思える本を読んだというのが正直な感想。専門的なことを扱っているが、日常生活に参考になる内容だったので楽しく読むことができた。人の好き嫌いに違いがあるのは生まれた後の環境で決まってくるということ、その人の努力しだいで好き嫌いも変えられるということを知った。私の人の好き嫌いも努力で変えていけたらなと思ったりする・・・笑2012/02/26
アパッチ
2
【好かれる人の特徴がわかる本】 AB-X理論(A氏とB氏がXに対して、好き嫌いの態度が一致していると好意的な関係が成り立つ理論)が人間関係論の中でも特に腑に落ちた。確かに仲が良い人は内的な幸福や仏教観が好きで、俗物的なものを嫌う所が一致している。一致していないと割り切って離れたがる幼稚な自分にも気づいた。 また青年は願望水準が高く、自分に関心が強い割に分からないので悩みやすく、自己嫌悪感を持ちやすい。しかし、これが基礎になって自分自身を内省し、打ち克つよう努力し、精神的な発達が促進されていく側面もある。2019/06/17
Tatuyuki Suzuki
1
読んでて内容がわかりやすい一冊でした。2023/05/13