角川ホラー文庫<br> バイロケーション

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角川ホラー文庫
バイロケーション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043943876
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

画家を志す忍は、ある日スーパーで偽札の使用を疑われる。10分前に「自分」が同じ番号のお札を使い、買物をしたというのだ。混乱する忍は、現れた警察官・加納に連行されてしまう。だが、連れられた場所には「自分」と同じ容姿・同じ行動をとる奇怪な存在に苦悩する人々が集っていた。彼らはその存在を「バイロケーション」と呼んでいた…。ドッペルゲンガーとは異なる新たな二重存在を提示した、新感覚ホラーワールド。第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。

著者等紹介

法条遥[ホウジョウハルカ]
1982年静岡県生まれ。2010年に、『バイロケーション』で第17回日本ホラー小説大賞・長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

70
「バイロケーションの条件:①オリジナルの記憶を自身が体験した記憶に上書きすることができる。経験値がオリジナルより豊富なため、自分がバイロケーションであることの証明はできない、②出現、消失はランダム、③鏡に映らない、④オリジナルから遠く、離れて出現できない、⑤オリジナルが死ぬと遺体は残るがバイロケーション自体は消える。これらの条件から見分け方を考案し、証明せよ」という問題を突き付けられたような感じでした。自分がオリジナルか、自分が軽蔑する人がオリジナルかどうかでバイロケーションへの評ががらりと変わりますよ。2014/05/28

とくけんちょ

61
自分の偽物、その偽物がオリジナルに迫る、そして、超越していく恐怖。ありがちな設定ではあるものの、最後まで偽物はどこまで人格を有しているのかという点でミステリーものとしても楽しめた。決して、オリジナルにとって変わる訳ではなく、オリジナルを超越していく。それを知ったオリジナルの人格が崩壊していく。じわじわくるホラーもの。2020/04/18

おかむー

47
前日にかなり難解な別の本を読んでたためユルい感じで読んでたので、終盤の種明かしとラストの狂気とせつなさにいい意味でヤラれた。『よくできました』。多少の違和感はありつつもふたつの視点からの描写をそうと気づかなかったのは気をぬいてたからなのか手法がみごとだったのか?こちらがデビュー作だそうだけれど、既読の『リライト』とは仕掛けが違いながらも根底の追い詰められ方やラストで一機に露呈する悪意は共通なのかなという印象だった。映画化の絡みでスピンオフ作品が出るそうだけれど、シリーズ化して陳腐にはしてほしくないなぁ。2013/12/13

Akira

46
★★★☆ もう一人の自分という怪現象に悩まされ殺意まで抱き、なんとかしようとする「会」に集まる人たち。設定は凄く面白かったけど、何せナゾが多すぎる。何も言わない。言えないの一点張りでイライラする主人公忍と読み手の僕。だからと言って忍にはほんの1ミリもシンクロ出来ない(笑)「ちょっと法条さん意地悪すぎるだろ!」と文句言いながらも気になって読み進めた。あーそういうことだったのか!そりゃ言えないよなぁ(笑) 面白かったけど足枷ちょっと甘すぎたし、主人公の忍は好きになれなかったよ2019/09/12

ソラ

43
自分とそっくりの別人がいてというのは気持ち悪いなとつくづく思う。序盤から違和感があるなぁと思ってたらこういうことか。こういう終わり方は納得。2013/08/20

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