出版社内容情報
写真館を営む父を亡くした雪子は、東京・大井町に佇むスナックを訪れた。店じまいを手伝ってくれた青年・曜に預けていた、鍵のかかったキャビネットを受け取るためだ。中には父にまつわる思いがけないものが入っていて……(「永遠の感謝~カリフォルニア・レモネード」)。古物商とスナックのオーナーという二足の草鞋を履く曜は、昭和レトロな品々に宿った思い出を紐解き、心にしみるカクテルをそっと差し出す。感涙の連作短編!
内容説明
写真館を営む父を亡くした雪子は、東京・大井町に佇むスナックを訪れた。店仕舞いを手伝ってくれた青年・曜に預けていた、鍵のかかったキャビネットを受け取るためだ。中には父にまつわる思いがけないものが入っていて…(「永遠の感謝~カリフォルニア・レモネード」)。古物商とスナックのオーナーという二足の草鞋を履く曜は、昭和レトロな品々に宿った思い出を紐解き、心にしみるカクテルをそっと差し出す。感涙の連作短編!
著者等紹介
上田健次[ウエダケンジ]
1969年生まれ。東京都出身。2019年、第1回日本おいしい小説大賞に「テッパン」を投稿。21年、同作を加筆修正しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
93
上田さん作品初読みで連作短編集になります。まず何よりタイトルにグッと引き寄せられてしまいます。'レトロ'と'スナック'ってある意味最強ですよね。昭和の雰囲気が漂うレトロなモノの元に現れる不思議な青年「曜(よう)」は実は古物商。そんな彼はスナックのオーナーでもあり、謎は深まるばかり。事業をたたもうとする主とのやりとりの中で、懐かしい思い出がたくさん宿っている品々の素晴らしいドラマを綴ってくれています。そして締めにはスナックでココロにグッとしみるステキなカクテルが登場し、ほっこりするコトができてサイコーです。2025/02/08
カブ
34
読んでよかった!読んでほっこり、心温まる連作短編集。どれもよかったけれど、おもちゃ屋さんのお話~ゴッドファーザーがいい。昭和の香りがプンプンするレトロスナック「YOU」のオーナーで古物商の曜くんの物語はまだまだ続きそうだ。楽しみ、楽しみ。2025/01/13
Shoji
27
主人公の曜君は、昼はレトロショップの店主、夜はスナックの店主だ。昼は、昭和アンティークを掘り出して趣味人に売り渡すのが仕事。夜は、昭和レトロな内装のスナックで粋なカクテルを提供している。昭和生まれのアンティークには、その時々を生きた持ち主がいて、その持ち主にまつわる人間模様をスナックで語る。そんなお話です。ホロリとさせるいいお話、面白かったです。2025/01/30
こがねの いずみ
14
捨て活が流行っているけど、やはり思い出深いものを手放すのは、勇気がいる。モノに新たな活動場所を見出してくれる『曜くん』の存在はこれからの社会必要なのかも。せめて自分のモノぐらい、自分で新たな活動場所見出してあげないとね(笑)2025/05/06
Mayrin
11
とても良いお話。読んで良かったです。2025/03/09