内容説明
『蝉しぐれ』『三屋清左衛門残日録』『たそがれ清兵衛』―、いまだ日本人の心を揺さぶり続ける藤沢文学の数々。『麦屋町昼下がり』にみる「武士道」が苦手な理由から、遺作『漆の実のみのる国』に描かれた上杉鷹山と藤沢周平の少年時代との因果関係まで、その魅力と神髄を読み解く歴史エッセイ。
目次
信長「ぎらい」、武士道は「苦手」の藤沢周平―まえがきに代えて
『蝉しぐれ』―「海坂藩」の創出
「用心棒日月抄」シリーズ―「浪人」と赤穂浪士
『三屋清左衛門残日録』―「隠居」の生きかた
『たそがれ清兵衛』―「剣客」それぞれの人生
『隠し剣孤影抄』『隠し剣秋風抄』―武士の「一分」とは、なにか
「彫師伊之助捕物覚え」シリーズ―「江戸」のハードボイルド
『海鳴り』―一歩の距離の遠さ
『秘太刀馬の骨』―「馬の骨」はどこにでも転がっているか
『風の果て』―人生の「わかれ道」〔ほか〕
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
1946年群馬県生まれ。評論家・麗澤大学教授。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院で近代日本文学を専攻、在学中の評伝「若き北一輝」で注目される。1995年『近代アジア精神史の試み』でアジア太平洋賞、1998年『日本の近代』で吉田茂賞、2005年『評伝 北一輝』で毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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