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内容説明
全リーダー必読の書! 中国史に残る天下泰平の時代をつくった政治訓とは?
中国四千年の歴史で最も安定した時代「貞観の治」を成した名君が、上司と部下の関係や、組織運営の妙を説く。現代のビジネスリーダーにも愛読者の多い、中国の叡智を記した名著の、決定的入門書!
【目次】
はじめに
唐代の地図
凡例
一、明君の条件
二、創業か守成か
三、諫める臣下、聞き入れる君主
四、かけがえのない人材
五、前轍を踏むな
六、後継者をどう養成するか
七、人を選ぶ
八、儒学を尊ぶ
九、言葉と行動に責任を持つ
関係略年表
テキスト解説
主要登場人物解説
あとがき
主要語句索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
87
帝王学の最高峰とも言えるのが、この『貞観政要』。そこには人として最も大切で、実はやろうとすると難しい事が記されていました。結構、中国では当たり前の故事やそれに纏わる人物名がポンポン、出てきて一瞬、「どういう意味なのだろう?」と思います。しかし、読み下し文、原文、注釈もついているのですぐ、疑問が解ける形式になっているのが嬉しいですね。私に必要なのは「諌言を聞いたり、言う事を恐れないこと」かな。そして「三つの鏡」と「親が亡くなったら三年は喪に服す理由」は納得です。2019/01/23
壱萬弐仟縁
33
帝王学の最高傑作(3頁)。 貞観の政治の要諦の意味(4頁)。 本書の現代的意義は5つ。組織運営、強いリーダー、聞く耳を持つ、部下の存在、創業か守成か(9-10頁)。 「諫議大夫(かんぎたいふ)」=天子の不正や政治の誤りを正す専門官(70頁)。 終わりの方で読書についても書いてある。君子も読書しないと国を滅ぼすのだろう。 2019/02/02
ワッピー
30
唐の太宗(李世民)の言行を記録した帝王学の書。上に立つ者として自らの行いを顧み、諫言を求め、人材を登用し、政治のあるべき姿についてよく有人にも聞くなど、国家安泰に対するブレない姿勢が伝わってきます。また、煩瑣な訴訟ごとに時間を取られていた重臣たちを本来の職務に戻すために自ら詔を発して、業務改善まで指示をするなど、働き方改革に先んじること1400年。しかし、その唐も300年後には朱全忠の乱により滅びていく。この本は抜粋ではありますが、漢文と書き下し分も載せてあるため、独特の文章リズムを楽しめます。おススメ。2020/04/06
はるわか
27
寛にして栗、柔にして立、愿にして恭、乱にして敬、擾にして毅、直にして温、簡にして廉、剛にして塞、彊にして義(九徳)。2017/09/06
禿童子
25
唐の二代皇帝李世民(太宗)の臣下との問答集、漢文読み下しと現代語訳の併記も割とさらっと読める平明な内容が多いですね。隋を倒した初代の後で天下を治めるに「創業」か「守成」のいずれが難しいかなんて、現代の企業経営にも通じる課題です。かつての敵でも才能を認めて登用するプラグマティズム。天子の逆鱗に触れるのを恐れずに諫言せよと臣下を励ます。まぎれもない名君ですが、自分の息子のボンクラぶりに困り果てるという現実にも直面するのが人間くさい。法に頼って苛斂誅求をしては王朝が続かない。仁義の道に限ると儒学を振興する。2019/01/22