内容説明
単なる知識など生死の局面では役立たぬ。伊織を連れ訪れた秩父の三峰神社で、十年来の恨みを鬱積させた宍戸梅軒、祇園藤次、お甲に出くわす武蔵。怨憎込めた鎖鎌を繰り出す梅軒相手に窮地に追い込まれたとき、予期せぬ味方が現れる。からがら難を逃れた武蔵だったが、宝蔵荒らしと間違えられ捕縛されてしまい……。その頃小次郎は、武蔵との決戦のときを静かに待っていた――。剣を惑わす大望、欲、迷い。己の道、深淵捉える第七巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
52
いよいよシリーズも佳境に入ってきた7作目。 宍戸梅軒と祇園藤次の襲撃を受ける武蔵。 そしてはぐれてしまった伊織はお婆の囚われの身に。 そこを救うのは佐々木小次郎であり、武蔵との書状を届ける役目に。 又八は最後まで悪い事態にしか巻き込まれないし、権之助と伊織にも最後には試練が。 そして次巻は最終巻。 遂に武蔵と小次郎の決闘が始まる。2023/08/08
金吾
34
武蔵を取り囲んでいる人たちの足跡を明らかにしていくことにより、最終巻の準備をしているのかなとも思いました。小説なので致し方ないところはありますが、世間が狭すぎるのではと感じました。2022/12/30
たかしくん。
23
(7~8巻合わせて)沢庵らの推薦にもかかわらず、武蔵が江戸の任官叶わず、一方の小次郎は豊前に迎えられ、舞台は、江戸から西に向かいます。道中、お約束のように、これまでの主要人物が随所に現れまして! 懐かしの夢想権ノ助と共に宍戸梅軒とお甲を叩きのめし…。再開した又八は今度こそ真人間になり、後に朱美と夫婦になる。色々あった挙句に、お杉おばばが、お通と和解し武蔵を許す。と、これまでのしがらみが消え、お膳立てができたところで、豊前船島での武蔵と小次郎との対戦。意外にもあっという間のエンディングでしたが!(笑)2019/06/16
しんすけ
20
今回は60年前の記憶が鮮明に蘇った。 時代は疾風怒涛の戦国・太平の時代だ。二代将軍秀忠は江戸幕府建設を己の成すべき事業との心構えを持つが、大坂側はそれに眼を向けてはいない。 今という時代を読み取れるものが、次代を建設できるのは当然である。 川越、九度山と懐かしい名称が出てくるのも、愛着を深めさせる。 秩父祭りの日、武蔵は盗賊と疑われる。だが盗賊の首魁は奈良井の太蔵と称する大阪方の残党だった。奇なることだが、数年前に行方不明になった城太郎が太蔵の配下として働いていた。その目的は将軍秀忠を暗殺することだった。2021/05/25
ほーりー
18
自分の信じた道を進むか、他者から評価され敷かれた道を進むか。武蔵の葛藤が周囲の数え切れない人々を巻き込み運命が回っていく。それは良かれ悪かれ、宮本武蔵の生き様が真っ直ぐな故に、周囲に波及しているという事。つまり、武蔵が本気で今を生きているという事なのだと理解した。数ある弟子を持ち、ますます武蔵の厚みが増す成長感が心地よく感じます。2021/03/07




