ファイア・ドーム 下

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ファイア・ドーム 下

  • 著者名:辻村深月【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 小学館(2026/06発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093867702

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内容説明

お前の家は、人殺しだ。

真実を知っても、人は忘れていく。

25年前の夏、この町には炎が降り注いだ。百貨店受付嬢誘拐殺人事件という、身近で突然起こった全国レベルのニュースを、誰もがいつまでも終わらせたくなかった。傷ついた人をさらに傷つけてしまった土地に、事件の火の粉は、まだ残っている。夏の日、写生遠足の帰りに姿を消した少年は無事に帰ってくるのか? 25年前の事件には、「まだ明かされていない」事実が本当にあるのか?

「病気なんかで、死ねると思うな」――本文より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

61
上巻読了間近に下巻も購入。こちらの方もほぼ一気読み。小説を読む楽しさ、面白さを心から味わわせてもらった。単なるミステリー小説の範疇に入らない、AI、SNS全盛の現代における社会派小説としても特筆される作品ではないだろうか。四半世紀の時間を隔てる中で、多くの登場人物の言動に全く破綻がみられず、作者の力量に改めて敬服させられる。人々の間での会話や世間の噂、新聞記事、また記憶の中に留められた叫び声等、「言葉」が本作の中では重要な位置を占めている。人々の悲しみの源にも、喜びの種にもさせる言葉について思いを巡らす。2026/06/08

花ママ

54
すごく読み応えのある上下巻でした。子どもが犠牲になる事故や誘拐は、より胸に堪えました。被害者家族の生きて帰って来てという張り裂けんばかりの願いや、なぜあの時にと自分を責め続ける教師、事件の真相を追いかける新聞記者、そして加害者家族が味わった苦悩、最後まで濃密な人間模様と、大事件の陰に埋もれた、もう一つの事件がもたらしたものの大きさなど。辻村さんが思いのたけを出しきった力作だと思います。宮部さんの「模倣犯」以来かな。時間の許す限り読み耽り、読了。2026/06/05

さぜん

50
噂やデマが、人を傷つけるだけでなく、人生をも奪ってしまうことがある。あまりにも軽く無責任な言葉が蔓延する現代において、それがどんな悲劇を生むのか、この小説を通して私達は身を持って知ることになる。子供達が巻き込まれる事件は読んでいて辛いけれど、子供達の強さと、優しさに何度も胸が熱くなり、彼らが生きる未来が明るいものであることを願う。2026/04/30

kei302

34
隠されていた真実が明かされる下巻後半が特に読み応えがあった。報道陣に対して、被害者家族の新沼さん一家と小学生ひき逃げ被害の晋也くん家族が出したコメントに胸が締めつけられた。金子兄弟の思いにも心を動かされた。実際に起きた事件ルポが参考文献に挙げてある。当時の狂騒は限られた範囲でのことだと思うが、別の事件でも同じような狂騒が常に繰り広げられ、当事者が苦しむ構図に何ら変わりがない現実がある。決して加担しないことを心に留めた。子どもが巻き込まれる事件は辛いけど、明るさを感じる終わり方がよかった。NetGalley2026/06/08

nyanco

27
子供の行方不明事件については、下巻の序盤で犯人が判明する。 ここで終わるわけがない そう、ここからが辻村さんの真骨頂でした。 校舎やくじらの頃からずっとの辻村ファン、あちこちに感じる違和感が作者が立てたフラグ、伏線だと解り、現代の行方不明犯人はたぶん、この人物だろうと解る。 でも、何故?の部分で、更に深く物語が進んでいく。 ラストに向かって単なる伏線回収ではなく、全ての人の気持ちを拾っていく。 タイトルに繋がっていく美しいラストシーンまで完璧でした。 2026/06/04

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