創元SF文庫<br> 深海潜航

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創元SF文庫
深海潜航

  • ISBN:9784488607111

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内容説明

19世紀末の英国に颯爽と登場したハーバート・ジョージ・ウェルズこそは、現代SFの礎を築いた巨人であり、卓越した文明批評家であった。後世に多大な影響を及ぼした作品の中から5編を選び、雑誌掲載時のイラストを再録する。直径6メートルの鋼球にひとり乗り込み、人類で初めて8000メートルの海底を目指す男──表題作ほか、細菌研究者の身に降りかかった事件「盗まれた細菌」、とあるクラブ宿舎に現れたものの困惑するばかりの奇妙な幽霊「新米幽霊の話」、戦車の登場に10年以上先んじて書かれた戦争小説「陸の甲鉄艦」、5万年前の人類が送った過酷な日々を雄渾の筆で描く本邦初訳作「石器時代の物語」など。/【目次】盗まれた細菌/深海潜航/石器時代の物語/新米幽霊の話/陸の甲鉄艦/訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

新田新一

59
SFの父と言われるウェルズの短編集を読みました。5つの短編共にウェルズの確固たる想像力が生かされ、巧みなプロットで描かれて面白かったです。特に感心したのは「深海潜航」と「陸の鋼鉄艦」です。前者は海の奥深く8000 メートルまで潜る話で、主人公はそこで思わぬものを目にします。荒唐無稽な話かもしれませんが、想像力が極限まで使われて、センス・オブ・ワンダーを感じずにはいられません。「陸の鋼鉄艦」は現代の戦争を予見した内容。肉弾戦ではなく、高度なテクノロジーで戦いが行われることが描かれ、今の戦場の描写に近いです。2026/09/12

洋書好きな読書モンガー

24
ウェルズの1894〜1903年にかけて発表された5本の短編集。1891年にザ・ストランド・マガジンが発行されて定期刊行小説雑誌という媒体はシャーロック・ホームズなどの連載で多く創刊される。その時代の短編だけど発見されたばかりの細菌/30年も後に実用化される深海潜水艇/13年後に登場する戦車/石器時代の人類など当時最新の科学知識や一歩先行く発明品の登場とかウェルズはどうやって最新知識を仕入れていたんだろうと思う。田舎の教師だったそうだが最新科学技術に敏感だったのか、今日の様な科学雑誌も無かったと思うけど。2026/07/13

伝奇羊

11
暖炉ばたの小話的な「盗まれた細菌」と「新米幽霊の話」の二篇。特に素晴らしい想像力で描かれているのが「石器時代の物語」。 「陸の甲鉄船」と表題作は共に時代に先行したテクノロジーを緻密に描いていて、ウェルズの発想力が際立つ。2026/08/15

Kotaro Nagai

10
1894年~1903年の5編を収録する短編集。ウェルズの作品は時代を先取りした先見性に驚かされるが、それが感じられるのが「陸の甲鉄艦」(1903)。戦車が第一次世界大戦で初めて投入されるのは1916年。それより13年前に本作に登場させている。その戦略も旧来のナポレオン式の戦い方から進化させていて、ウェルズの面目躍如の作品。「石器時代の物語」(1897)は本邦初訳。当時の最新知識を駆使して石器時代の部族の習俗を描いている。「新米幽霊の話」(1902)はユニークな幽霊譚で楽しめた。雑誌掲載時の挿絵もよい。2026/10/09

まさ☆( ^ω^ )♬

8
創元SF文庫 ウェルズSF傑作集の第三弾。タイトル作の「深海潜航」と、本書の半分くらいのヴォリュームである「石器時代の物語」が面白い。人類の祖先の日常を想像するのも楽しいですね。2026/05/14

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