クリミア戦争 下[新装版]

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クリミア戦争 下[新装版]

  • ISBN:9784560094891

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内容説明

騎士道精神と新兵器、近代戦の幕開けの大戦
「クリミア」をめぐる歴史的背景が分かる!

19世紀の「世界大戦」の全貌を初めてまとめた戦史。露・英・仏・トルコの地政学と文化から戦闘まで活写した決定版。解説:土屋好古[口絵8頁]

転換点としての再評価、現在にまで及ぶ影響

十九世紀の「世界大戦」の全貌を初めてまとめた戦史の決定版。
トルストイの陣中日記やナイチンゲールの活躍は有名だが、実態はあまり知られていない。
地政学的には、滅亡に瀕するオスマン帝国、南下政策を取るロシア帝国、ナポレオンの敗北から立ち直ろうとする第二帝政フランス、アジア市場を確保しようとするイギリス、オスマン帝国支配を脱しようとするバルカン半島のスラヴ諸民族、ロシア支配を脱しようとするカフカスのイスラム諸民族などが、複雑に絡み合う「帝国主義戦争」であった。また、各派に分裂して相互に抗争するキリスト教とイスラム教が連携し、対立する「宗教戦争」でもあった。
新兵器のミニエ銃が導入され、兵站補給に蒸気船や鉄道が利用され、電報が活用され、新聞報道と世論が重要な役割を果たすという、まさに「近代戦」の始まりであった。
また、一時休戦して死体の収容に当たるなど、最後の「騎士道」的戦争でもあった。
現在、ロシアに編入されたクリミアとウクライナ問題をはじめ、二十一世紀の国際紛争を歴史的に理解するための「教科書」ともなる大作。解説=土屋好古

[目次]
第9章 冬将軍
第10章 大砲の餌食
第11章 セヴァストポリ陥落
第12章 パリ和平会議と戦後の新秩序
エピローグ クリミア戦争の伝説と記憶
解説 土屋好古

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイトKATE

21
クリミア戦争が歴史上初の世界大戦であると著者は書いている。根拠として、ロシア対イギリス、フランス、オスマン・トルコ連合国軍が大規模な軍隊を動員して衝突したこと。近代兵器が使用され塹壕戦が行われた。新聞が次々と戦況を報道したことで世論が誕生した。何よりも、クリミア戦争後の世界情勢が後の第一次世界大戦へと繋がっていったことである。本書を読んでいると各国の欠点が見えてくるが、特にロシアは深刻である。自国の失敗を相手国に責任転嫁して、自己改革が進んでいないからである。プーチンを見ているとロシアの問題は根深い。2024/03/31

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