内容説明
太陽神につつがなく運行してもらうためには、生贄を捧げなければならないーー。
生贄制度が残り、王と神官が絶対権力を持っていたマヤ文明。
父と母を殺され、姉を生贄にされ、自らも生贄として殺されかけた少年・スレイは、ウェラス族のヘルマスに救われなんとか命をつなぐ。
生き残れ、地獄のようなこの国で。稀代のストーリーテラーがおくる、前代未聞のマヤ文明サーガ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
204
恒川 光太郎は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、マヤ・アステカ文明の世界観、古代王国の争い、生贄、ジャガーの神格化でした。ジャガーは、好きな車で2台乗ったことがあります。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/00004180662025/11/28
hiace9000
163
六百頁超のマヤ文明×冒険活劇×群像劇、王国勃興と滅亡の旅も、悠久のマヤ史においてはほんの一弾指に過ぎぬ。名作『夜市』と対なす筆致は、軽めの読み味でアニメ『ONE PIECE』を思わせる好展開。時系列のクロスフェード構成と主要人物の生い立ち描きでキャラ輪郭はいやまし際立っていく。滅亡の理由は未だ不明のマヤ文明。謎多き痕跡に卓越の想像力を注ぎ込み、さもありなん世界観を見事構築。「その大地では数多の文明が現れて消えていった」読了後すぐ、この書き出しの名文を読み返す。もしかしてこれは私たちの未来図ではないか―と。2026/01/17
ちょろこ
125
圧巻の一冊。密林の奥深くの栄枯盛衰の文明、架空のエルテカ王国を描いた物語は怯むぐらいのボリューム、カタカナの世界。なのに魅了される圧巻の世界観。「生贄攫い」によって一人の少年の平和な日々が奪われたせつない幕開け。恐怖で人を支配する事を正しく思う者、異をとなえる者など誰もの視点、背景まで丹念に描いているから選ぶ道に深みを感じられるのがいい。毒杯で勝敗が決まる弁論儀式戦争といい、自分の予想とは違う方向に動いていく面白さ、世の争いに対して矢のように刺さる数々の言葉もある良作。武器よりも言葉の世の中を切実に願う。2026/01/10
しんたろー
118
恒川さん新作…待望していたのに600頁超えの分厚い本で、殆ど知識がないマヤ文明をモチーフにした話と知って、後回しになっていた。が、読み始めると独特な世界へアッと言う間に惹き込まれた。テンポ好い展開、読み易い現代調の会話、好みの群像劇なのが、私には効果的だったのだろう。人間の本質を問う部分が多いので、考えさせられるシーンも多く、それでいて堅苦しくなく冒険活劇の要素も満載なので楽しい読書タイムだった。傑作『夜市』と全く違うジャンルながら、根底にある冷静な無常観と相反する人間臭い温かみを感じる著者らしさに満足。2026/01/17
はにこ
114
マヤ文明を思わせるようなエルテカの物語。人を殺し、食い、支配する。そんなエルテカに挑む人々。エルテカを守ろうとする人々。どちらが悪なわけでもないのかもしれない。人の生贄を止めて、人が死なない世界を目指すけど、それを通すために結局戦争をして人を殺める。皆が笑って過ごせる世界ってあるのかな。今も戦争は終わらない。人は繰り返していくのか。そんなことを考えさせられた。登場人物が多く、しかもカタカナでだいぶ苦戦したけど、面白かった。2025/12/08
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