文春e-book<br> GB84 上

個数:1
紙書籍版価格
¥3,190
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

文春e-book
GB84 上

  • 著者名:デイヴィッド・ピース【著】/黒原敏行【訳】
  • 価格 ¥3,000(本体¥2,728)
  • 文藝春秋(2025/08発売)
  • 光る紫陽花!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/7)
  • ポイント 675pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163920047

ファイル: /

内容説明

イギリス最古の文学賞
ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞
受賞作品

刮目せよ、これは暴動と叛乱の文学である。

グレート・ブリテン、84年――大英帝国は内戦の瀬戸際にあった。

1984年。サッチャー首相率いるイギリス政府は一方的に炭鉱の閉鎖を決定した。これにより失職する労働者は二万人。これは宣戦布告だった。

炭鉱労働者の組合NUMのトップ、アーサー・スカーギルは告げた――
我らの生活を守るため、ストライキを実行せよと。

だがストライキは収入の途絶を意味する。困窮する労働者たちのために、組合の中枢にいあるテリー・ウィンターズは奔走する。だがウィンターズには秘密があった。彼は同志を裏切っていたのだ。

ニール・フォンテインは始末屋だ。サッチャーの意をうけてストを潰すために暗躍する〈ユダヤ人〉の腹心だ。ニールは権力者たちの密談に耳を傾け、権力と手を組んで、労働者たちを潰してゆく。

〈修理工〉ことデイヴィッド・ジョンソンは雇われの暴力者だ。だがお偉方の腰巾着どもが卑劣な手段で彼を脅し、スト潰しの汚れ仕事を強制する。

そして政治と警察と労働運動の策謀が衝突し、軋みを上げる中、ストライキに身を捧げる労働者たちは困窮してゆく――盗聴器がカチ・カチと音を立て、警官たちがガチャ・ガチャと装備を鳴らし、労働者たちを追いつめる。棍棒を振り下ろす。国家が監視し、脅迫し、暴力をふるい、叛乱の芽を踏みにじる。現代犯罪文学の旗手デイヴィッド・ピースが国家の暴力を描き尽くす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

87
2025年8月発行。「幻訳書」No10の上。1984年英国サッチャー政権が国有公社化された炭鉱の一斉ストを封じて炭鉱閉鎖を敢行した「事件」の組合側と強権政府側との攻防を実話に基づきハードボイルド風にまとめあげた作品である。英国の政府にとっては輝かしい過去の栄光に輝く大英連邦の国家の枠組みを維持できるか否かの瀬戸際の政策であり、組合側との戦いは意地でも負けられぬ「戦い」であった。全体として読みにくい文章・ストーリーの組み立てであるが、「生々しさ」は十分に伝わってくる。下巻ではいかなる展開となるか。2026/05/23

NAO

46
GB84とはグレートブリテンの1984年という意味で、この作品はこの年から1年間にわたって炭鉱労働組合と当時のサッチャー政権の内戦といってもいいような熾烈な闘争を描いている。作品は、1年間を1週ごとに描くという構成になっているが、週の始めには黒塗りの見開きに2段組み白文字でマーティンとピーター、2人のスト闘争中の炭鉱労働者の生活が記されている。全国炭鉱労働者組合側の中心人物は、組合のヨークシャー地域執行委員長テリー・ウィンターズ。一方の反ストライキ勢力側は、⇒2026/05/31

燃えつきた棒

26
デイヴィッド・ピースの作品は、『Xと云う患者 龍之介幻想(黒原敏行 訳、文藝春秋、2019年)についで、二冊目。 他に、〈ヨークシャー四部作〉(『1974ジョーカー』、『1977 リッパー』、『1980 ハンター』、『1983 ゴースト』、〈東京三部作〉(『TOKYO YEAR ZERO』、『占領都市 TOKYO YEAR ZERO II』、『TOKYO REDUX 下山迷宮』)がある。/ サッチャー政権時代の1984年、イギリスでおきた炭鉱ストを描く。/ ◯炭鉱ストを描いた作品: ドラマでは、→2026/04/29

sayan

14
1984年の冬、家計は尽き、暖は絶え、台所の沈黙だけが増える。サッチャーの「NEW ORDER」に抗うはずの組合トップからも、「new orders」が押し付けられる。新秩序/命令とジョブロックの中で、逃げ場を失う労働者と家族達の日常の一コマだ。ネグリが『アセンブリ』で述べた「戦略は多様体(現場)に、リーダーは戦術に」という反転を欠いたまま、組合は「正義を勝ち取る闘い」という言葉の影で、労働者の辛苦を一時的な不運として放置した。結果、抵抗の源泉となる胃袋と財布は空になり人々の体温がゆっくりと奪われていく。2025/09/16

6
1984年にイギリスで起きた炭鉱ストライキをモチーフとした作品。淡々と調書のように紡がれる文章になかなか馴染めず、そこそこ手こずってしまった。また<ユダヤ人>や<修理工>などと呼ばれる人物が一体何者なのかを理解するのにも時間がかかった。週ごとに区切られ何が起きたかをストライキ関係者と半ストライキ勢力双方の観点から見渡すことができるのだが、これがまさに弱者と強者の対比のように見えてなんともやりきれない。余談だが白黒反転(?)された二段組のページはそこそこ目が疲れる。2025/09/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22780588
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす