内容説明
大反響の「訳あり」お葬式小説、第三弾!
美空がスカイツリー近くの小さな葬儀場「坂東会館」に入社して二年。訳あり葬儀ばかり引き受ける葬祭ディレクター・漆原の助手をしながら、研鑽を積む日々だ。
繁忙期前のある日、坂東会館に社長の甥、小暮が入社する。彼が推進する効率重視の業務改革に対し、反発する美空たち。だが、やがて小暮の信念の源もあきらかになり……。
火災で祖母と孫を亡くした家族、夫の遺体を焦るように群馬から東京へ搬送した妻、母の葬儀に離婚した父を呼ぶかで苦悩する年若き兄妹──
「別れ」と懸命に向き合う人々の姿に、あたたかな気持ちと涙があふれるお葬式小説、第三弾。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『ほどなく、お別れです 思い出の箱』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
102
シリーズ3作目。今回は坂東会館に社長の甥で美空と漆原の天敵とおぼしき小暮が入社してくる。当初は反目していたものの、各々がしっかりとした信念を持って遺族と向き合っていて、最後にはお互いを認め合う姿が非常に清々しかった。今回も遺族に真摯に心を寄せて繰り広げられる美空と漆原の演出に強く涙腺を掴まれてしまっての読了です。2026/03/04
のり
81
シリーズ第3弾。経験を「漆原」の元で積み、成長しつつある「美空」。人手不足による激務だが、「坂東会館」は遺族に対して真摯だった。そんな時に社長の甥が大手から入社。業務改革に乗り出す「小暮」だが、他のスタッフとは距離感が…正論だが中々受け入れられない。それでも歩み寄り、心の傷を知った時は衝撃だった。目出度い事もあった本作。2026/01/12
itica
79
シリーズ3。坂東会館に新しいスタッフ(小暮)が入ってきて、何かと波風が立ち始める。遺族の想いを第一に考えてきたスタッフ、葬儀場の将来を見据える小暮。どちらが良いとか悪いとか比べるものではないが、葬儀の形態も時代とともに変化しているのかなと思う。幸せな晩年を送った故人、不慮の事故で亡くなった人、母を失った若い兄妹、葬儀場での想いは人それぞれだ。遺族に寄り添おうとする美空は失敗もあるけれど、その頑張りを応援したくなる。 2026/02/19
やも
67
この町が好きで暮らし続けた一人暮らしの男性、焼死した祖母と孫、遠い地元で命を落とした夫を親せきに知らせる前に連れ帰ってきた妻、母が死んだが別れた父を呼ぼうか悩む若い息…の4話。人との最後のお別れという大切なことが書かれているのに、なんかだれてきたかも。今作はウルッとまではいかなかったかな。新キャラの主張もなんとなく上滑りしちゃって…狙いすぎてるように感じてしまった。読み手の私の問題かな。また時間空けて再読したら変わるかも。2026/03/25
はる
48
シリーズ3作目。今作では大手の葬儀会社から来た小暮という人物によって不穏な展開になる。効率を重視し利益を追求する小暮に反発する主人公。だが小暮の本心は…。相変わらず胸に染みるストーリー。だが、利益追求主義の小暮が、家族葬などの小規模な葬儀が理想というのは矛盾がある。また主人公も、遺族に負担をかけたくないといいながら、なるべく大勢の人を呼ぶ大規模な葬儀が理想、というのも何だか変な気がする。2026/03/15




