内容説明
六月半ばの暑い日、門前茶屋「いすず屋」女将・おりくの幼馴染みの花火師が、芝神明宮へ願掛けに来た若い弟子を連れて店を訪れる。女中のお蝶が詳しく話を聞くと、その弟子は、十年ほど前に離れ離れになった父親に自分の作った花火を見てもらいたいようなのだ。そんな話を耳にした常連客の一柳の提案で、六月最後の日に茶屋の皆で両国へ花火見物に繰り出すことになった。芝神明宮の門前茶屋を舞台に繰り広げられる、義理と人情あふれる時代小説、待望のシリーズ第二弾!
感想・レビュー
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タイ子
66
シリーズ第2弾。芝神明宮の門前門前茶屋「いすず屋」に2人の花火師がきた。1人は女将の幼馴染でもう一人は20歳前後の初めての客。その若者には昔生死不明のまま別れた父親のような存在の人がいた。謎めいた別れ方がずっと心に残っているという。数日後、客として初めて現れた1人の花火師。何やら屈託のある人生を送っていそうな男の話を聞けば昔と今が繋がっていく。小説だからと括ってしまうと簡単だけど、その裏で蠢く加賀藩の内部争いや理由あって藩に預けてあるお蝶の息子のこと、藩主の側室たちの我が身可愛さの争いがなかなか面白い。2025/06/27
ごへいもち
9
先が気になるじゃないか2025/07/11
ゆう
0
8.62025/07/20