内容説明
一言もなく行方をくらました人を想い続けるなど、馬鹿馬鹿しいことかもしれない――理世はそう思いながらも一生縁談を断り、大平家の一員として働いて生きていくと決心した。将太がいなくなってもずっと泣きはしなかった。一方、周りからすれば逐電した形の将太は、隠密の勤めで遠く八丈島に渡り、流人の近藤富蔵との再会を喜んだ。それから一年ぶりに江戸に戻り、姿を現した将太への人々の驚きは? 理世の反応は!? 到底叶わぬ恋に、本人たちすら思いもよらなかった納得の決着。笑顔こぼれる完結巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
8
いもちよ完結編。 とても良かったです! 突然みんなの前からいなくなってしまった将太だが、仕事に区切りがついて、ついに江戸に戻れることになり──。 戻ってきた将太への周囲の反応が温かくて、それがすごく嬉しかったです。 特に成長した銀児が素敵すぎる……。 ストレートにハッピーなラストも最高! 第四話、ずっとニヤニヤしながら読んじゃいました。2025/05/18
遠宮にけ❤️nilce
3
いもちよ完結。どストレートなハッピーエンドに感涙。自分の生き方を見つけた二人。互いを尊重し合い生きていく。胸熱です。心の扉の開いてしまった朱之進。ようやく自分の気持ちに取り組む準備ができた(本人にはそうは感じ取れない)状態がリアル。生きることに必死だった人がようやく病むことができたのだと感じる。6巻で苦しみ抜いた富蔵に明るく生きる場所ができそうでよかった。それにしても銀児はすごい。よく見るだけでなくよく感じ取りもする。またどこかで彼らに会える日を待っています。2025/06/10