内容説明
【警官が主人公なので、シリーズでは毎回血なまぐさい殺人事件が起こるのですが、本書ではミステリーには必須の残酷な事件や恐ろしい出来事は何一つ起らず、猫が一匹行方不明になり、クリスマス・ツリーが盗まれるだけ、しかも、ちょっと愉快なオチのついたハッピー・エンディング・ストーリー。ミステリーと言って良いのかどうか】(訳者あとがきより)。英国で人気のシリーズの初邦訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mihya
58
20冊以上のシリーズらしいが、これが初邦訳らしい。登場人物たちの関係性などは何となく推測しつつ読んだ。 冬は明るい時間が少ないスコットランド、ハイランド地方サザーランド。主人公は警官。猫が行方不明になり、クリスマスツリーが盗まれる。 何も考えずにクリスマスを楽しむ日本と違い、信仰、宗派の違いでクリスマスのイベントに反対する人がいるのが興味深い。気難しい人もいるし、気の良い人もいるし、淡い恋の期待を抱く人もいる。そしてハッピーなその日を迎える。 シリーズの他の作品も読んでみたい。2023/08/16
ケロリーヌ@ベルばら同盟
58
窓の外の雪景色を眺めながら、泥炭の薫り漂う暖炉の前でツリーを飾り付け、その足下にプレゼントの箱を幾つも並べて…。欧米のクリスマスを想像する時、映画『ホームアローン』のラスト近くの映像が浮かぶのだけれど、ここ、スコットランドの極北の地、クリスマスなんて、異教徒の祭りだと断ずるカルヴァン主義の空気が根強く残るロックドゥでは様子が違う。街の巡査、ヘイミッシュを軸に、偏屈な老女、高齢になって授かった一人娘に上手く愛情を示せない不器用な夫婦らが絡み、陽の短い殺風景なハイランドの冬が、暖かく彩られる、優しいミステリ。2021/11/07
星落秋風五丈原
25
えーなんでこれがヘイミッシュの第一作なんですか。ドラマ化もされたのに。これじゃほのぼのクリスマスストーリーですよ。2020/11/26
凛
19
英国で大人気なヘイミッシュ・マクベス巡査シリーズ。スコットランドの小さな村で起こるクリスマスのイルミネーション盗難事件と、住人の飼い猫が行方不明になる事件を解決する本作。地方の文化や宗教上の習慣も複雑に絡まり、住人も個性的でなかなか癖が強い人ばかりですが、ヘイミッシュが事件を解決に導く過程でバラバラだった住人を繋ぎ皆で温かいクリスマスを過ごす展開がよく、血生臭い事件もないため心温まるクリスマスにぴったりの一冊でした。読めて良かったです。2024/12/15
ごへいもち
16
アガサレーズンの著者のビートンによるヘイミッシュ・マクベスシリーズ全30作の15番目、これだけしか翻訳されないのかなぁ2020/11/21
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