内容説明
お蔵茶屋〈くら姫〉の主・お妙の後見役で骨董商を営む蝸牛斎は、お妙の門出を祝うために催した茶席を機に、金儲けだけがすべての男・播磨屋呉公に恨まれ、ひどい災難に見舞われる。一方、出直し神社の手伝いの娘・おけいは、ムカデに足を咬まれて痛がるお妙のために、〈なめくじらの婆〉と呼ばれる評判の薬師のもとを訪ねることに。薬師が住む蔵に通ううち、おけいは神楽鈴のごとき美しい音色を耳にして……。千里眼を持つうしろ戸の婆は、人知れずもつれ合った人生をするするとほどいていく。懐の深い貧乏神を祀る神社にやってくる人々を濃やかに描く、人情×謎解き時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
72
シリーズ第6弾。今作は茶屋を大きく広げたいと欲のつっぱた金儲け主義の男・播磨屋が仕掛ける嫌がらせ。ムカデに刺されたお蔵茶屋、くら姫の主のためにおけいが訪ねた先はなめくじらの婆と呼ばれる評判の薬師。病気の妹を世話しながらひっそりと暮らす彼女。そして、無愛想ではあるがもみ療治の腕は天下一品。彼にも若い頃の思い出があった。そんな二人のもつれあった過去と絆を解いていくのが貧乏神を祀る出直し神社の千里眼を持つうしろ戸の婆。何度もウルっときながら年老いた2人の幸せを願う。2025/01/28
onasu
12
「出直し神社」の6巻目も、あっという間に読了したが…。 このシリーズとしては、新たなタイプの敵役を配したのはいいが、今後も登場させるなら伏線が曖昧か。それから、脇役たちの過去を明かしたのはよかったが、実は…が重なったのには些か食傷気味。 好きな作品ゆえに苦言を呈したが、今回は新たなレギュラー陣も加わって次巻以降の楽しみも増えた。2025/03/10
陽ちゃん
6
シリーズ6作目。だんだんと、おけいの周りが賑やかになってきた一方で、播磨屋呉公という不穏な存在も現れ、今回は播磨屋が自滅したようですが、今後も絡んできそうで気になります。2025/02/01
まさ公
4
毎回、私は何を願っていくらたね銭が出るだろうと考える。2025/03/25
kmori299
2
既刊の中では1番好きかな。2話目がとても良かった。3話目も結構好きだけど、それよりおけいちゃんの見た夢に苦笑。いや実際見たら怖いけど。2025/06/27
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