海外文学セレクション<br> バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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海外文学セレクション
バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

  • 著者名:R・F・クァン【著】/古沢嘉通【訳】
  • 価格 ¥3,199(本体¥2,909)
  • 東京創元社(2025/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 870pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488016913

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内容説明

銀と、ふたつの言語における単語の意味のずれから生じる翻訳の魔法によって、大英帝国が世界の覇権を握る19世紀。英語とは大きく異なる言語を求めて広東から連れてこられた中国人少年ロビンは、オックスフォード大学の王立翻訳研究所、通称バベルの新入生となり、言語のエキスパートになるための厳しい訓練を受ける。だが一方で、学内には大英帝国に叛旗を翻す秘密結社があった。言語の力を巡る本格ファンタジー。ネビュラ賞、ローカス賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小太郎

46
「言葉の力が世界を支配する」なんだか難しそうな話、でもローカス、ネビュラ賞を取ってる、と読み始めました。なんと466ページ一気読みの怒涛の読書体験でした。まだ上巻だけど今年のベスト10入りは確実と言えるくらいのクオリティ。主人公ロビンは母が死んで父のラヴェル教授に広東からロンドンに連れて来られます。希代の翻訳者としてオックスフォードの王立翻訳研究所・通称バベルに入学するために。 ジャンルとしては歴史改変物、スチームパンクじゃなくてシルバーパンクといえる銀が魔法の源泉になっている19世紀の英国が舞台。続2025/05/14

ひらちゃん

41
オックスフォードのバベルが動かしていたもの。翻訳の中で生じる歪みがもたらす作用と銀。魔法と歴史の狭間で何がおきるのか。ロビンの心の揺らぎがもたらした結果に次巻への期待が募る。イギリスの横柄な考えが搾取してきた中国で、ロビンには根底からの戸惑いが(教授、母、バベル等様々で)彼を無意識にもそうさせてしまったのなら…。ファンタジーを予想して読み始めたものの、言語にも歴史的軋轢にも圧倒され続けた。面白い。バベルで互いに学ぶ4人にハリー・ポッター感があるところも関係性も好き。2025/08/10

tom

32
この本、最初から面白い。最後まで面白さが続いて緩まない。これが上巻。下巻になってどんな展開が待っているのかと期待値が上がる。イギリスの横暴の時代、インドでも中国でも白人である自分たちは偉いのだと得手勝手な「自由」を主張し、人を死なせることにためらいがない。これを支えるのが銀と言語。この設定もすごいから面白さが増す。それにしても欧米人の傲慢さを正面から批判する内容なのにネビュラ賞受賞というところがなんともなんとも。そうしてこの本の馬伯庸やら劉慈欣に続くスケールのデカさに驚く。2025/05/30

Hiro

31
作品の世界観が斬新で、「翻訳の差異が生む力」を利用するという設定が面白い!難しい内容の本かと思ったが、学園ものファンタジーな感じで、読んでいて楽しかった。特に上巻は読む手が止まらなかった。2025/05/27

ぽてち

31
タイトルだけ見るとなにやら小難しそうな印象だが、本作は19世紀イギリスを舞台にしたアカデミックなファンタジーだ。著者は前書きに相当する注釈で「スペキュレイティブ・フィクション」と呼んでいる。銀の棒に刻まれた2つの言語による単語の意味の違いから生じる魔法が、イギリスに強大な力を与えていた。オックスフォード大学の敷地内にある研究所〈バベル〉の新入生となった男女4人が、世界中の言語とそれをめぐる陰謀に向かい合う姿を描く。上巻だけで467ページもある。注釈も多く、読みやすいとはいえないがおもしろい。下巻へ。2025/02/23

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