内容説明
奉公先でいじめられ、身投げしたところを町医者・道庵に救われたお葉。診療所への手伝いにも慣れ、やれることが増えてきた彼女のもとに、診療所に暴行されたというお婆さんが運び込まれてくる。心をこめて手当をするお葉だが、お婆さんは憎まれ口ばかりたたき、治そうとする気力も見えない。内心困りながらも一生懸命に患者と向き合うお葉。そのうち、道庵との意外なかかわりが明らかになる。だんだんと心を通わせ始める二人だが、お婆さんは段々と衰弱していってしまう--。お葉は彼女を救うことができるのか? お葉の真心と江戸の人情が胸を打つ、感動の医療時代小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
115
救いが沁みる一冊。シリーズ3巻、今回も王道の温かい読み心地がいい。患者のために尽くすお葉の姿、そして彼女のさまざまな救いがいつも以上に沁みた。自分が味わった痛みを目の前の人の痛みに重ねた上で贈る言葉の温かさが何度も鼻の奥にツンときた。特に第四章はタイトルといい、数々の言葉に涙腺崩壊状態。お互いに心を通じ合えたからこそ送り合える真心がたまらなかった。医療に携わっていれば避けては通れない、いくつもの道。そして道庵先生の来し方、人としての器の大きさを改めて知ったお葉。さぁ、これらを糧に彼女の更なる成長が楽しみ。2024/12/15
タイ子
76
シリーズ第三弾。お葉はますます道庵の患者を思う医者の心を会得していく。読むごとに道庵とお葉の巡り合わせを感謝したくなる。産まれる命と死にゆく命。医療に準じていれば必ず経験する道、でもそれに慣れてはいけない。産まれる命があるのに父親になる事を拒む男。来し方に原因があり道庵の過去にも関係する深い闇があった。そして、源信は久しぶりに会ったかつての恋人のケガを手術することに。男も女も今を貫く生き様に拍手。減らず口の絶えない老婆の介護の果て、お葉に向けた最後の言葉にうるっ。源信の上昇志向の意味が伺えて良かった今作。2024/12/18
あっちゃん
30
シリーズ3冊目、紛らわしいから巻数入れてくれ(笑)という事で今回のお葉は人間的にも成長が凄くて聖人君子?というほど!そして泣ける話が多くて外では読めないよ( ̄ー ̄)2025/03/01
ケイプ
28
ひたむきで一生懸命なお葉がいいです。いろいろな経験を通して一回りもふた回りも成長してゆくお葉の姿をこれからも見ていきたい。「命は救えなかったけれど、お前はお砂の心を救ったんだ。」道庵がかけた言葉が心に残りました。2025/08/23
ごへいもち
23
お葉が上品すぎるかも、でもフィクションとは言え偉いなあ。表紙絵が好み2025/07/16




