内容説明
町医者・道庵の診療所を手伝う少女・お葉。新たにお灸や鍼の治療を学び、患者に対応する彼女は無理が祟って倒れてしまう。休養にも気を遣う中で、怪我をした猫の手当をきっかけに、若い医者・林二郎と知り合う。縁を大切にして日々を送っていたが、話すうちに男が深い傷を抱えていることに気づく。自分と似た翳を持つ彼に惹かれるものの、林二郎の身元には秘密があるようで――。新たな切なさが胸を打つ、感動の時代シリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
114
シリーズ5の一冊。町医者、道庵先生の診療所に身を寄せて早2年のお葉。鍼やお灸の腕前も上がってきたものの、やはり自信喪失もあるようで…。いつもながら道庵先生たちの言葉はお葉をあるべき場所へ導いてくれて、読み手も安心できるのがいい。自分の身体を労われるのは自分だけ。日々の食事が明日、明後日の自分を創り上げる。そして一日の積み重ねと出会いが心さえも…。木漏れ日での出会いが彩るお葉の心模様が微笑ましかった。この時代の怪我をした動物の治療法も興味深く、猫の鍼灸にホッと和みながらもこの先の展開には心がざわついちゃう。2025/12/09
タイ子
79
シリーズ第5弾。道庵先生の弟子となって2年のお葉。自分の治療方法や治療の選択の仕方に葛藤する日々。それが成長するってことだものね。正しいのか、間違ってるのかを示してくれる指針となるのが道庵先生の言葉だったりするのが読んでいてもするりと胸に入るのがいい。三味線弾きの瞽女と若旦那の駆け落ち寸前の話。彼女の生き方が周りに伝わる気持ち良さ。柚子が実り、だんだん色あせ落ちていく。それだけで季節の移ろいがわかろうというもの。その中でお葉の新しい出会いが、嬉し恥ずかし乙女心。この顛末はいかに?!また楽しみが増えた。2025/12/13
じお
11
★★★☆☆ 道庵の元で日々医者としての修練を積むお葉、そんなある日、怪我をした猫の手当を切っ掛けに若い医者・林二郎と知り合うお葉、彼の温かい人柄、そしてどこか自分に通ずる翳を感じたお葉は次第に惹かれていくが…、ベタな展開来たとなる医療時代小説第5巻。面白かったです、主人公のお葉の性格が落ち着いているためか、物語全体のリズムや空気感が穏やかでゆったりと読める。この先どうなっていくんだろうと思っていたところに、今巻テコ入れ的な展開。お葉の恋が始まるが…といった風合い。初恋は上手く行かないパターンか、→2025/12/29
onasu
11
「お葉の医心帖」5巻目は、町医者・道庵の元で手伝いを始めて早2年。初っ端は道庵の留守に急ぎの鍼治療を求められるが、真因には気付けず…、というところから。 今巻は急患はあっても、騒がしさはなく、3話目、4話目では、話と並行して同業者の林太郎と出会い、お葉にも娘らしさが漂うが…、というところで締め。 馴染みの話なので、お葉の成長を見守られるのは嬉しいが、次巻は少し騒がしくなるのか。既出の患者さんたちを話の枕にしたりするのも、いいんじゃないかな。2025/12/26
まき
10
お葉は真面目でちょっと思い詰める傾向がある。でも林二郎との出会いで励まされ成長し、少し大人の女性になっていく。この初恋の行方がとても気になる。私もお葉に枇杷の葉お灸をしてもらいたいな。2025/12/07




